©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない、という破壊力のあるタイトルに吸い寄せられ、アニメを見てみるとこれが大ヒットでした。
SF小説の名作「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」にも匹敵しそうな破壊力のあるタイトルです。もちろんタイトルだけではなくストーリーも緻密です。
雰囲気としては「青春×ファンタジー」ということで西尾維新さんの物語シリーズにも通じるものがあるように想います。
アニメ好きでまだ観ていない人にはぜひおすすめしたい作品です。
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高校二年生の梓川咲太(あずさがわさくた)は「キスしよっか」と少女に言われる夢を見た。
その夢は現実感のある夢だったが、誰からそんなことを言われたのか全く思い出せない。
見たことの無い日記には「5月6日に野生のバニーガールに出会った」と書かれていた。
誰がこの日記を書いたのだろうか?疑問を感じながら日記を読み進める咲太であったが・・・
麻衣の空気化の理由とは
桜島麻衣の空気化に耐えているのは2話の時点では主人公の梓川咲田と友人の国見と双葉理央だけ。
この三人に共通するのは同じ学校であるということですね。
学校生活で麻衣と多少なりとも関わりがあった人間は麻衣のことを覚えている期間が長いということなのかもしれません。
しかし「学校、美少女、困りごと」桜島麻衣が空気のようになっていく現象の理由がもし怪異だったらそのまま「物語シリーズ」にでもなりそうなものですよね。
咲太は最後は麻衣を忘れてしまうのか?
1話の冒頭を見直してみると誰でも分かるんですが、咲太は誰かの書いた日記を見ています。
その日記を見ているのは5/29で日記の書かれた日は5/6です。
要するにこの日記は、咲太本人が野生のバニーガール先輩(麻衣)に出会った日から書いた日記なんですが、そのことを咲太は忘れているんです。
つまりこの物語はすでに終わったことの回想として始まっているんです。
そして一瞬だけ画面に映る日記には桜島麻衣の名前が書かれているはずなんですが、咲太にはその文字が読めない。
2話で麻衣の母親がメール画面に映る麻衣の名前を認識できないのと同じように。
ここから推測するに、咲太は麻衣のことを最後は忘れてしまうということなんでしょうか。
いやーそれってめっちゃ悲しくないですか・・・なんとか、そうでないラストを期待してしまいます。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
映画「ブレードランナー」の原作にもなった「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」というSF小説があります。
この破壊力のあるタイトルの小説はアメリカ人作家、フィリップ・K・ディックが1968年に刊行した作品です。
SF小説の金字塔のような作品でSF好きなら一度は目を通したことがある小説でしょう。
このディックの小説と本作のタイトルが少しだけ似ています。
アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない
「◯◯は△△の夢を見〜」というタイトルのリズムや構造が似ているだけなのだとは思うのですが、原作者がディックの小説を全く知らないというのは考えにくい。
ディックの小説を、すごーーーく要約すると「人間とは何か?」「ロボットと人間の違いは何か?」という問いが描かれています。
もし、このアニメの原作者がこの小説を知っているのだとすれば、このアニメ でも同じように「人とは何か?」という哲学的な問いが背景にあるようにも思います。
もちろんディックの小説とこの作品のテーマは違う方向性でしょう。
しかし「◯◯は△△の夢を見ない」という断定的なタイトルから、色々と想像を膨らませてしまいますね。
3話のバニーガール先輩のおっぱいが放送が楽しみです!