心からおすすめできる大人向けアニメを20本厳選しました。
哲学アニメ、アクションアニメ、妖怪アニメ、お仕事系アニメなど、ジャンルを問わず大人も楽しめるだろうと感じたアニメを紹介します。
気になった作品があればぜひ視聴してみて下さい。
クリックできるもくじ
- 1.『アルドノア・ゼロ』少年の戦いと成長を描く大人のSFロボットアニメ
- 2.『新世界より』1000年後の日本を描く大人のサイエンスファンタジー
- 3.『へうげもの』戦国時代のオタク古田織部が見た権力者たち
- 4.『STEINS;GATE』ゲーム史に名を残す名作のアニメ化
- 5.『コードギアス』ダークヒーローの元祖にして完成形
- 6.『化物語』シャフトが送る至極の言葉遊びアニメ
- 7.『カウボーイビバップ』アニメ業界の歴史を動かした作品
- 8.『PSYCHO-PASS サイコパス』善と悪の定義とは何か
- 9.『SSSS.GRIDMAN』怪獣とウルトラマンで育った大人たちへ
- 10.『彼方のアストラ』SFサバイバルミステリーの王道
- 11.『ブギーポップは笑わない』ラノベ界に境界線を作ったアニメ
- 12.『さらざんまい』劇伴が頭から離れない大人の妖怪アニメ
- 13.『電脳コイル』数々の賞を受賞したどこか懐かしい名作アニメ
- 14.『モノノ怪』鮮やかな絵がクセになる大人の妖怪ホラー
- 15.『ぼくらの』閲覧注意!OPが次第にトラウマになる鬱アニメ
- 16.『魔法少女まどか☆マギカ』魔法少女の概念を覆した傑作
- 17.『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』神山健治監督の最高傑作
- 18.『東のエデン』ノイタミナ初のオリジナルSFサスペンス
- 19.『SHIROBAKO』全ての働く大人たちにおすすめの快作
- 20.『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』愛してるの意味を知りたくて
1.『アルドノア・ゼロ』少年の戦いと成長を描く大人のSFロボットアニメ
アルドノア・ゼロの面白さはバトルシーンの説得力にあります。
ピンチで味方が覚醒したり、安易に敵の必殺技を封じたりするのではなく、相手がなぜ強いのかを研究し尽くすことで戦いに勝利するという物語の組み立て方に、目の肥えた視聴者も思わず膝を打つはず。
火星ロボットの必殺技が、そのままキレイに弱点に反転し、逆転のドラマを生む展開は見ていて爽快です。
2.『新世界より』1000年後の日本を描く大人のサイエンスファンタジー
本作は21世紀の現代から1000年後の日本が舞台。人類が呪力と呼ばれる念動力を身につけた世界が描かれます。
念動力などと言うと能力者同士のバトルものを想像しますが、そういったバトル系の戦闘シーンはほぼありません。
むしろ本作の魅力は念動力というサイエンス・ファンタジー要素と田園風景の広がる田舎というギャップ。そして哲学的な世界観にあります。
「今日はとことん堕ちていきたい…」そんなマゾ気質なあなたのための、大人な夜におすすめの一作。
3.『へうげもの』戦国時代のオタク古田織部が見た権力者たち
時は戦国時代。織田信長、豊臣秀吉、徳川家康に数寄者として仕えた古田織部という武人の人生を描いた作品。
茶器を通じたやり取りや、お茶会での振る舞いなどから、戦国武将たちの心理を読み解くさまが面白い。
己の業(ごう)と武士の誇りとの間で揺れ動く、古田織部の葛藤がユーモアたっぷりに描かれており、終始楽しく見ることができる。
内容はあくまでフィクションだが、日本文化や茶の湯文化についても学べる、まさに大人のアニメ。
4.『STEINS;GATE』ゲーム史に名を残す名作のアニメ化
異世界アニメのようなタイトルですが、魔法もダンジョンも出てきません。現代の日本(東京)を舞台にしたタイムトラベル系作品です。
時系列が複雑で独特のシリアスさがありますが、緊張を和らげる登場人物や滑稽なやりとりが適度にあることで、最期まで飽きずに楽しく視聴できるはず。
5.『コードギアス』ダークヒーローの元祖にして完成形
放送時にリアルタイムで見ていたが、当時は次の週のTV放送が待ち遠しくてたまらなかった。そのくらい毎回各話のラストの引きが上手くて、一度見始めると視聴を止めることが難しい。ピカレスクロマン(ダークヒーローが主人公の物語)のさきがけと言えるアニメで、ルルーシュが謀略知略の限りを尽くし次々に敵を倒していく様子を見ているとたいへん爽快な気分になれます。
1期と2期で合計50話ほどあるにも関わらず、あっという間に時間がたっていくのを感じるでしょう。
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6.『化物語』シャフトが送る至極の言葉遊びアニメ
会話中心というアニメーション的なハンディキャップを、きれいに作品自体の独自性にしてしまった作品。
本作の極めて早口な主人公のナレーションとセリフ回しは、アニメの新しいフォームを誕生させたようにすら感じる。
普段アニメを見ない大人でも、化物語(と続く物語シリーズ)は見てしまう現象を、私は何度か目にした。
妖怪話の持つゾクゾク感と、ナレーションが生むリズムが、幼いころに聞いた童話や昔話に似ているからかもしれない。
7.『カウボーイビバップ』アニメ業界の歴史を動かした作品
ok, 3 2 1 let’s Jam!
渋い、とにかく渋い。Jazzyな音楽のチョイスや台詞の一つ一つがクール。あと女性が美しい。これを1998年に関係者の反対を押し切って映像化したサンライズはすごい。
太陽系を自由に行き来できる時代というSF要素に加えて、ローカルな酒場やマフィアといった少し前時代な雰囲気がミックスされた独特の世界観が楽しい。
カウボーイビバップのヒットを受けて、渡辺信一郎監督は独立し、アニメ制作会社ボンズを作りました。ボンズと言えばエウレカセブンとかモブサイコ100とかを作ったアニメ制作会社です。
カウボーイビバップはある意味、日本アニメ業界の歴史を動かした作品と言えるかもしれまんせん。
8.『PSYCHO-PASS サイコパス』善と悪の定義とは何か
深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いている。
3期の放送に合わせて久しぶりに1期を見直しましたが、内容は分かっているのにやっぱり面白い。特に1期のストーリーと登場人物たちが秀逸すぎるので、SF系好きでまだサイコパスを見たことない人は絶対に視聴すべき。
作中の刑事たちは「サイコパス」という心の健全さを一つの指標に、潜在犯か一般市民かを判断し“潜在的な”犯罪者を逮捕していきます。
正義とは誰が何を持って決めるものなのか?法律?偉い人?一般市民?本作は視聴者にも問いを投げかけます。
9.『SSSS.GRIDMAN』怪獣とウルトラマンで育った大人たちへ
アクセスフラーッシュ!!!!
1993年に放送された円谷プロの特撮ドラマ「電光超人グリッドマン」を元にしたTRIGGER制作の完全オリジナルアニメ。SSSS.GRIDMANの素晴らしいところは画面の動き方や怪獣との戦闘シーンに「特撮」へのリスペクトが見られるところ。
過去のグリッドマンを意識しつつもストーリーはオリジナルの作品。青春群像劇っぽさもありロボット系が苦手な人も楽しめるはず。
よく練られた脚本と魅力的な絵作りによってアニメファンと特撮ファンの心を掴み2018年に大ヒットしました。
10.『彼方のアストラ』SFサバイバルミステリーの王道
サバイバルの心得その1。前に進めば前進する!
集英社の「ジャンプ+」で2016年~2017年に連載されていた人気マンガのアニメ化作品。逃げられない閉鎖空間の中で様々な事件が起こり、それを仲間と乗り越えていく展開はベタだがやっぱり面白い。
シリアスすぎないのも本作の特徴で、漫才のようなメンバー間の会話が面白く、ギャグアニメとしても楽しめます。さらに宇宙を舞台にした過去の名作映画や、冒険小説などのオマージュがあってマニアックな楽しみ方もありです。
アニメから見るか漫画から読むか迷いますが、僕は漫画を読んでからアニメも観ました。
11.『ブギーポップは笑わない』ラノベ界に境界線を作ったアニメ
僕は、自動的なんだよ。
新世紀エヴァンゲリオンがアニメ界に「エヴァ以前・エヴァ以降」という境界を残したように、ブギーポップはライトノベル界に「ブギーポップ以前・ブギーポップ以降」という境界を残した。
登場人物たちが抱える悩みや、それを乗り越えていく過程などに時代を超えた普遍性があり、多くの作家が本作に影響を受けた理由も頷けます。
アニメ化は2度行われているが(1回目は2000年、2回目は2019年)代表的なストーリーを映像化した2019年版が管理人は好き。
12.『さらざんまい』劇伴が頭から離れない大人の妖怪アニメ
さらっと!
アニメ界の鬼才、幾原邦彦監督がお送りする完全オリジナルアニメ。ビジュアルは可愛いがテーマは「つながり」や「愛」など深い。
とにかくクセが強い。というかクセしかない。まるで東南アジアのエスニック料理のようなクセ。でもそれが旨い。
劇伴音楽が頭から離れないので、テストや大事な試験なんかを控えている人は要注意。
13.『電脳コイル』数々の賞を受賞したどこか懐かしい名作アニメ
痛みを感じる方向に、出口がある。電脳メガネというウェアラブルデバイスが全世界に普及し、それを装着した子供たちがネット世界と現実世界を行き交う物語。
SF作品だけどどこか懐かしい感じがするのが本作の特徴。また少年少女の成長も本作のテーマになっておりその描き方が秀逸です。
実在しないデータに感じる感情は本物なのか?存在しないものに抱く感情の正体とは何か?デジタル化が進んだ今こそもう一度見直したい名作。
14.『モノノ怪』鮮やかな絵がクセになる大人の妖怪ホラー
よって皆々様に、真と理をお聞かせ願いたく候。怖いけど面白い。大胆で鮮やかなちょっと怖い大人の妖怪ホラーといえばモノノ怪です。妖怪の正体をじわじわ明らかにしていく形でストーリーが進み、その過程で描かれる人間の身勝手さや醜悪さが見どころ。
本作はもともと「怪〜ayakashi〜」というオムニバス形式アニメの中の作品の一つでした。その中では「化猫」という3話のアニメとして収録されています。
その後「化猫」がアニメファンの間で話題となり、2007年にノイタミナ枠で「モノノ怪」と名前を変え全12話の作品になりました。
15.『ぼくらの』閲覧注意!OPが次第にトラウマになる鬱アニメ
おおいええええああええああええああえええ〜
まずオープニングがトラウマ。内容もトラウマ。見終わった後ももれなくダークな気分になる珍しいアニメ。グロい演出があるわけではないが、OP曲から脚本までトラウマ度高し。
大人になった今だからこそ冷静に「このアニメの何がそんなにたくさんの人の心を動かしたのか?」という視点で見ると面白い。
16.『魔法少女まどか☆マギカ』魔法少女の概念を覆した傑作
ボクと契約して、魔法少女になって欲しいんだ。緊張感のある物語と絵のギャップ。未視聴の人は「魔法少女」というタイトルや可愛いキャラクタービジュアルに騙されないで欲しい。
監督は化物語の新房昭之さん、脚本は虚淵玄さん、そして制作はシャフトという業界を代表する最高のクリエイターたちが集結。そもそもこの布陣で面白くないわけがない。
とにかく黙って3話までは視聴してほしい作品。もし3話まで見て面白くなければ次のアニメへGoです。
17.『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』神山健治監督の最高傑作
僕は耳と目を閉じ、口を噤んだ人間になろうと考えた。
攻殻機動隊はざっくり言うと3種類あります。
- 士郎正宗さんの原作漫画「攻殻機動隊」
- 押井守監督の劇場版アニメ「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」&「イノセンス」
- TVアニメとして放送された「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」
もちろん1と2も素晴らしい作品なのですが、大人が休日にビールでも飲みながら見る至極のエンタメ作品として私は3のS.A.Cシリーズを推したい。
理由はS.A.Cシリーズのバランスのよさ。S.A.Cシリーズは難しい言葉で視聴者を煙に巻いたりせずなるべく分かりやすい脚本を意識しています。
もちろん原作の哲学的なテーマ性も残しつつ刑事モノとしてのアクションを取り入れるなど、全体のバランスが良いのがS.A.Cシリーズの特徴です。
18.『東のエデン』ノイタミナ初のオリジナルSFサスペンス
ここをニートの楽園にしようぜ!
社会派アニメという呼び方はチープな響きだけど、やはりその言葉がしっくりくるアニメ。
ニートやテロリズム、閉塞感のある先進国という題材は扱いが難しいですが、それを一つのエンタメに昇華させた傑作です。
謎の携帯電話を使うセレソン同士の心理戦は今みても新しく新鮮だし、最期までハラハラさせてくれますね。
監督・脚本に攻殻機動隊の神山健治さん、キャラクター原案にハチミツとクローバーの羽海野チカさんを起用。
フジテレビの深夜アニメ枠「ノイタミナ」初のオリジナル作品ということで気合いが入りまくっている布陣です。
19.『SHIROBAKO』全ての働く大人たちにおすすめの快作
ばんさく尽きた〜!!
一度でも何かを本気で創作したことのある人だけが感じることのできる、産みの苦しみと喜び。アニメSHIROBAKOはアニメ業界の中でもがく職業人たちの、産みの苦しみと喜びを描いた快作です。
アニメを仕事にしたことのある人たちしか描けない描写、業界の聞き慣れない用語の連続など、アニメファンの知識欲をくすぐる演出がにくい。
しかし本作の本質は全ての仕事をする人たちに共通する仕事の苦しみと喜び。まさに大人の青春エンターテイメントがここにある。
20.『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』愛してるの意味を知りたくて
お客様がお望みなら、どこにでもかけつけます。
人間には想像力という素晴らしい力があります。宗教、法律、国家、貨幣、それら全ては想像力が無ければ成立しないものばかりです。
そして「愛する」というのも人間の想像力が作った素晴らしい力の一つ。我々は想像力を持っているからこそ他人を愛することができるのです。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンというアニメは、戦争の道具として育った少女が「想像力」と「愛する力」を獲得するまでの物語です。