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【ネタバレ感想・考察】『GREAT PRETENDER』嘘をつくのは悪いこと?

GREAT PRETENDERネタバレ感想

©WIT STUDIO/Great Pretenders

※6月17日に更新。Case3「Snow of London」最終話までの感想をネタバレありで記載しています。

こんにちは。
当ブログ管理人のケイ(@anime5satsu)です。

今回は『GREAT PRETENDER』というアニメについて語っていきたいと思います。

GREAT PRETENDER(グレート・プリテンダー)

タイトルにもあるPretender(プリテンダー)とは嘘つきのこと。(英語の動詞 pretend(プリテンド)「〜のふりをする」※髭男のヒット曲にも同名の曲がありました)

つまりタイトル『GREAT PRETENDER』とは「偉大な嘘つき」という意味になります。本作の嘘つきたちは何が偉大だったのかを考えると面白いですね。

それでは『GREAT PRETENDER』の内容についての感想をネタバレありでお送りします。配信中の14話まで見たネタバレになっていますので、未視聴の方はご注意ください。

『GREAT PRETENDER』配信形式

出典;Netflix.comより引用

地上波では毎週1話ずつ放送ですが、Netflixでは1週間ごとに5話分が一気に配信されています。

  • 【1話−5話】Case1 ロサンゼルス・コネクション(配信済み)
  • 【6話−10話】Case2(6月9日配信予定)
  • 【11話-14話】Case3(6月16日配信予定)
  • 【??-??】Case4(coming soon)

『GREAT PRETENDER』は漫画とアニメがほぼ同時にリリースされている作品なので、アニメはほぼオリジナル作品と言って良いでしょう。

>>Netflixで『GREAT PRETENDER』見てみる

『GREAT PRETENDER』の登場人物(声優)

枝村 真人(えだむら まこと) / エダマメ 声 – 小林千晃

GREAT PRETENDERネタバレ感想

©WIT STUDIO/Great Pretenders

クールな詐欺師かと思いきや、タイプ的には周囲に「振り回される」主人公。
自称、日本一の天才詐欺師だが、本当は真面目で誠実な人間。だって名前が真人ですからね。

過去に父親や勤め先の社長に騙されたことがキッカケで自らも人をだます詐欺師となる。
なぜかめちゃくちゃなまっている。

ローラン・ティエリー 声 – 諏訪部順一

GREAT PRETENDERネタバレ感想

©WIT STUDIO/Great Pretenders

とにかく女にモテそうな雰囲気を醸し出す、金髪のフランス人。
凄腕の詐欺師だが狙う相手は悪党のみで、どんな状況でも冷静にジョーク交じりに対処する。

声優はイケメンからカッパの王子までなんでもこなす諏訪部順一さん。

アビゲイル・ジョーンズ / アビー 声 – 藤原夏海

GREAT PRETENDERネタバレ感想

©WIT STUDIO/Great Pretenders

バカみたいに運動能力が高いだけでなく、クスリでハイになった状態を見事に演じきる演技力もある、ローランと共に活動する詐欺師の一人。

口癖は“信じられるのは自分だけ”。まだまだ闇が深そうなキャラクターのため、Case2以降での活躍に期待です。

エディ・カッサーノ 声 – 斧アツシ

GREAT PRETENDERネタバレ感想

©WIT STUDIO/Great Pretenders

世間からはB級クソ映画のプロデューサーだと思われているが、正体はビバリーヒルズを牛耳る麻薬王。
恐らく登場はCase1のみでしょう。

サラザール 声 – 竹内良太

GREAT PRETENDERネタバレ感想

©WIT STUDIO/Great Pretenders

カッサーノのボディガードで元ギャングのボス。施設で暮らす息子が好きで職業を偽っていることに引け目を感じている。

『GREAT PRETENDER』のあらすじ

GREAT PRETENDERネタバレ感想

1話アバンより引用。©WIT STUDIO/Great Pretenders

自称“日本一の詐欺師”を名乗り、年寄りや旅行客相手に小さな詐欺を働く主人公、エダマメ(枝村真人)。

ある日、標的に選んだ外国人バックパッカーは、エダマメよりも数段ウワテのコンフィデンスマンだった。

男の名はローラン・ティエリー。日本一の詐欺師の名誉を挽回するため、エダマメはローランに“ある勝負”を提案する。

『GREAT PRETENDER 』の感想(ネタバレあり)

Netflixで6月2日に配信されたCase1(全5話)は非常に面白かったので思わずイッキ見してしまいました。

【1話−5話】Case1「Los Angeles Connection」のネタバレ感想

GREAT PRETENDERネタバレ感想エダマメ

©WIT STUDIO/Great Pretenders

騙されたのは私たち

『GREAT PRETENDER』の中では、全ての登場人物が何らかの嘘をついています。

エダマメの相棒だった工藤はずっとエダマメに嘘をついていますし、ローランはエダマメに振り回される“フリ”をしながらエダマメを北米まで連れてきます。

「次はどうなるんだろう?」「もしかしてあれも嘘?」という想像は、純粋に物語として視聴者を惹きつけます。

加えて『GREAT PRETENDER』の挑戦的なところは、作品を観ている視聴者をもだまそうとしてくるところです。
その工夫が凝縮されていたのが1話アバンの詐欺事件でした。

1話のアバンでは、水道局員を名乗る男(工藤)がニセモノの浄水器を売ろうと主婦の家をおとずれます。

しかし主婦は最近流行っている詐欺の注意喚起を思い出し、工藤が詐欺師だと看破してしまいます。

その後、主婦は本物の水道局員(エダマメ)を呼び出して、詐欺師を見抜いたことを自慢げに話しますが、実はその水道局員もニセモノであった…これだけでも十分に愉快な物語の始まりでした。

しかしこの事件は、のちほど全てがウソだったと分かります。主婦も工藤もグルで、騙されていたのはエダマメとエダマメ視点で物語を楽しんでいた我々視聴者だったのです。

「だます」とは何か?

本作は「だます」とは何かを問いかけてくる作品でもあります。

他人から金品をだまし取ることは犯罪ですが、ではそれがマフィア相手ならどうか?
夢を追いかけてアメリカに渡った女性を、薬漬けの性奴隷にしているマフィアのお金は、果たして法律で守られるものなのか?

他人にウソを付くことはいけないことです。しかし愛する家族のためならどうでしょうか?
サラザールは「仕事はVIPを守るボディガード」だと息子に嘘をついています。本当はギャングの一味なのにです。

しかし、施設で暮らす息子に全ての真実を伝えたところで、息子への危険が増すだけなのは目に見えています。
全てを正直に話すことが、どんな時も正しいことではない。

「嘘」は人を破滅させる武器になることもあれば、大切な人を守る盾にもなる。
そういう意味で、本作は観ている者の価値観を揺さぶってくるアニメといえそうです。

【6話−10話】Case2「Singapore Sky」のネタバレ感想

GREAT PRETENDERネタバレ感想アビー

©WIT STUDIO/Great Pretenders

2020年6月9日、Case2のシンガポールスカイ(全5話)がNetflixで配信されました。
2年間の刑期を終えて出所したエダマメは、詐欺師を卒業する決意をします。

Case2を全てみた感想としては、「ロサンゼルス編よりは見劣るなぁ…」というのが正直なコメントです。
考えてみれば当然で、メンバーの顔や背景が全て割れているから、見劣ってしまうのは仕方ない面もあります。

シンガポールの住宅街上空を、縦横無尽に飛び回る飛行機の絵作り・・・
エダマメが出所後にお世話になっ工場の社長が、実はローランと裏で繋がっていたこと・・・
など細かい驚きはあったものの、やはりロサンゼルス編が物語として面白く、作品への期待値を上げてしまっています。

Case2を一言で言うならアビーの内面掘り下げがメインテーマ、といったところでしょう。
ただアビーの内面の掘り下げが、少し薄味であっさりしているような気はします。

もちろんオーシャンズ11的な詐欺師チームの痛快娯楽活劇としての一面は残っています。
なので普通に娯楽として面白いのですが、1話〜5話に比べるとどうしても見劣る感じがした、というのがネタバレ感想でした。

第3部(Case3)以降にさらに期待したいと思います。

【11話-14話】Case3「Snow of London」のネタバレ感想

GREAT PRETENDERネタバレ感想シンシア

©WIT STUDIO/Great Pretenders

帰ってきたGreat Pretender!!

Case2は正直少し退屈だったけど、シンシアがメインになったCase3「Snow of London」は、思わずセンチメンタルな気持ちになる最高のエンターテイメントでした。

何が最高だったか?それはシンシアの過去と、現在の事件のからみ方が秀逸だった、ということに尽きると思う。

コールマンがシンシアの元カレを破滅に追いやったという過去を、絶妙な具合で物語のなかに挟みこむ手法。

全ての過去を一気に見せるのではなく、じっくりと過去の回想と現在の進行を重ね合わせる語り口が良かった。

また最後のオークションでコールマンと戦うシンシアには、観ている視聴者もドキドキさせられましたよね。

さらにシンシアが元彼のトーマスを追いかけるわけでもなく、トーマスが必死になってシンシアにすがるでもない関係も、ストーリー全体に物憂げな雰囲気を醸し出させたと思う。

二人とも大人であり、もう若いあの頃とは違うけど、それでも心の深いところでは分かりあえたラストシーン。
よりを戻すとか、そういう簡単な話に着地させないのも良かったです。

どうして二人はよりを戻さなかったのだろうか?それは二人にしか分からない。
もしかしたら台詞がカットされ劇伴が流れているシーンでそういう会話があったのかもしれないし、それは視聴者の想像に委ねられています。

いずれにせよ驚くほどあっさりと、視聴者の気持ちを裏切るように、指輪の絵を川へと投げ捨てたシンシアはまさにGreat Pretenderでした。

Case4「タイトル不明」の考察

GREAT PRETENDERネタバレ感想ドロシー

©WIT STUDIO/Great Pretenders

Case4の配信自体はあるようですが、時期や話数など、Netflixにも公式サイトにも情報はありません。

ただCase3までの流れを考えると、Case4の主人公は間違いなく金髪伊達男、ローランでしょう。

その証拠にCase3のラストは、ローランが青い金縁の指輪を眺めながら「男は悲しい生き物だね、ドロシー」とつぶやいて終幕します。

Case4はローランとドロシーという女性の過去が、物語の中心になってくるのは間違いないでしょう。

最後に

いかがでしたでしょうか。
『GREAT PRETENDER』、何も考えずに見るとけっこう度肝抜かれますよね。

それもそのはず、本作の脚本は「リーガルハイ」「コンフィデンスマンJP」などを手掛けた古沢良太さんが担当しています。
あ、なるほど、という感じですね。

また『GREAT PRETENDER』の制作はWIT STUDIOというアニメ制作会社が行っているのですが、WIT STUDIOは「進撃の巨人」のアニメ化を手掛けたことでも有名です。

さらにキャラクターデザインは「エヴァ」「サマーウォーズ」で有名な貞本義行さんなどが手掛けています。

この布陣でおかしな作品ができあがるわけもなく・・・Case4の展開も今から楽しみです。

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