イクニの愛称でファンから親しまれている幾原邦彦(いくはらくにひこ)監督の最新作、アニメ「さらざんまい」が19年4月からTV放送を開始しました。
1話は観る人によっては頭に?マークが浮かび理解できず、視聴を止めてしまった人もいたのではと思いますが、そう感じた人も3話までは観てみて下さい。
ケイ
この記事では「さらざんまい」をまだ観たことが無い人(or 1話を観たけどなんだこれ?と思った人)に向けて、スタッフ、あらすじ、作品のテーマなどをお伝えしていきます。
ネタバレは極力避け(したとしても1話までの内容)これからさらざんまいを観ようと思っている人が安心して読むことができる内容にしていきます。
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「さらざんまい」のスタッフ・声優
スタッフ
- 監督:幾原邦彦
- チーフディレクター:武内宣之
- シリーズ構成:幾原邦彦・内海照子
- キャラクター原案:ミギー
- キャラクターデザイン・総作画監督:石川佳代子
- コンセプトデザイン:柴田勝紀
- 助監督:松嶌舞夢
- 美術監督:藤井綾香(スタジオPablo)
- 色彩設計:辻田邦夫
- 撮影監督:荻原猛夫
- 編集:黒澤雅之
- 音楽:橋本由香利
- 原作:イクニラッパー
- アニメーション制作:MAPPA/ラパントラック
まず何と言っても監督は「輪るピングドラム」や「ユリ熊嵐」など独特の世界観で熱狂的なファンも多い幾原邦彦監督です。
幾原監督の作風は人間心理に深く切り込む作品が多く、それでいてテイストはポップなのが魅力です。
橋本由香利さん 幾原監督作品の常連
ケイ
最近ではNHKの連続TV小説「なつぞら」で音楽担当をつとめるなど、アニメ音楽以外の分野でも活躍されています。
幾原監督の作品を観る人は「幾原さんはスタッフへの指示も抽象的で突拍子もないことを言ってそう」と思うかもしれませんが、実際には全くそうではないようです。
例えばアニメ雑誌「アニメージュ」7月号には橋本由香利さんのインタビューが載っており、そこにはこんなコメントがあります。
橋本「実は監督の音楽への注文はとてもロジカルです」
橋本「どの場面で流れる曲に誰のメロディを使うとか、こんな感情を表現できるようなアレンジにしてほしいとか、すべて幾原監督の指定に沿っています。」
※アニメージュ7月号より引用
幾原監督は作品の挿入歌、BGM、キャラクターのテーマソングまで、それぞれ設定にそった音楽のイメージがあるようです。
そして監督の世界観をこれまで忠実に具体化してきたのが、橋本由香利なんですね。
声優
- 矢逆一稀:村瀬 歩
- 久慈 悠:内山昂輝
- 陣内燕太:堀江 瞬
- ケッピ:諏訪部順一
- 新星玲央:宮野真守
- 阿久津真武:細谷佳正
- 春河:釘宮理恵
- 久慈 誓:津田健次郎
- 陣内音寧:伊瀬茉莉也
- 吾妻サラ:帝子
- ゾンビ:加藤 諒
主人公の矢逆一稀を演じる村瀬 歩さんは、近年は「色づく世界の明日から」の深澤千草、「コードギアス復活のルルーシュ」のシャリオ、「ハイキュー!!」の日向翔陽などを演じてきた声優さんです。
ケイ
声優になる前から幾原監督の「少女革命ウテナ」の大ファンであることも公言しており、「さらざんまい」への参加にも熱い思いが伺えます。
少女革命ウテナ:当時『美少女戦士セーラームーン』シリーズのメインスタッフだった幾原邦彦監督が少数精鋭のスタッフを集めて制作集団ビーパパスを結成。少女漫画家さいとうちほと組んで世に放った異色作。(※wikipediaより引用)
難しいBL役は中堅の二人でがっちりおさえる
そしてレオ役の宮野真守さんとマブ役の細谷佳正さん。
二人が演じるレオとマブも物語のテーマを示す重要なキャラクターです。
「さらざんまい」は基本的には中学生がストーリーの中心にいる物語です。
当然、レオとマブの関係は「大人の関係」なので演技は大変だったと思いますが…
そんなことを感じさせない自然でアダルトなお二人の演技に注目するとさらざんまいの面白さも倍増するでしょう。
★合わせて読みたい
>>【ネタバレあり】マンガ「レオとマブ」感想・考察
脇を固めるベテラン勢
重要キャラのケッピ役に諏訪部順一さん、悠の兄・誓(ちかい)役に津田健次郎さんなど、声そのものが有名なベテランの実力派をキャスティングしています。
特にカッパの王子であるケッピは、冷静に状況を説明したり、女装したり、怒ったり、尻子玉を抜いたりと声の変化が激しいキャラクターですが、これを完璧に演じきる諏訪部さんがマジですごいから(語彙力)
「さらざんまい」のあらすじ
舞台は浅草。中学二年生の矢逆 一稀(やさかかずき)、久慈 悠(くじとおい)、陣内 燕太(じんないえんた)の三人はある日カッパ像に封印されていたカッパの王子・ケッピを目覚めさせてしまう。
ケッピにカッパにされてしまった一稀と悠と燕太の三人は、カパゾンビの尻子玉(しりこだま)をケッピに転送することで人間に戻ることができるという。
尻子玉とは人の欲望エネルギーを蓄える臓器で、これをケッピに転送するには身も心も一つにした「さらざんまい」を行わなければならない。
「さらざんまい」に成功すれば三人は人間に戻り、そしてなんでも願いを叶えてくれる希望の皿を手にすることができる。
しかし「さらざんまい」にはリスクもあり、身も心を一つにすることで「誰にも知られたくなかった秘密」を漏洩させることにもなる。
果たして三人はカパゾンビを倒し続け、希望の皿を手に入れることができるのか?そして三人の少年が持つそれぞれの「叶えたい望み」とは?
「さらざんまい」の1話ネタバレ感想・考察
物語の最大の謎は1話の冒頭にあるといっても過言ではありません。
1話のアバン(OP前のシーン)で、主人公の一稀はスカイツリーの見える川辺でランニングをしています。
すると夜空から巨大なアの皿が降り注ぎ一稀に直撃します。しかしそれは一稀の夢。
一稀は自室で目を覚まし「僕は今度こそ、このつながりを守らなければならない」と心の中で呟きます。
最大の謎 一稀に降り注ぐ「アの皿」
1話のアバンで一稀に降り注いだ「アの皿」は劇中でも何度も繰り返し出てくるモチーフです。
この「アの皿」に一体どんな意味があるのか?
きちんとした説明はありませんが、この「アの皿」は恐らく「カッパのモチーフ」や「愛の象徴」なのだと思われます。
その証拠に「アの皿」は「カワウソマーク」との対比で描かれており、カワウソマークとは欲望を示すからです。
1話での「アの皿」に関する謎をまとめると
・どうして空から「アの皿」が降ってきたのか?
・あのシーンは現実だったのか?夢だったのか?
・時系列はいつなのか?
という点がよく分からないポイントです。
ミサンガをつけて走る一稀
一稀は「ある事情」があって右足のサッカーのミサンガを捨てています。しかし1話アバンの一稀は、右足にミサンガをつけていました。
この演出はなにか不自然で、意図的な気がします。どうして一稀は1話アバンでミサンガをしていたのか?2つの可能性を考えてみました。
一つは、1話アバンは現在でも過去でもなく、未来の様子であるという説です。
もう一つの説は、ミサンガはこのランニングの後に捨てたのだという説です。
ミサンガについては春河が燕太に相談するシーンが3話に登場します。
つまり1話と2話の間に一稀はミサンガを捨てたのだということです。
かずちゃん!と呼ぶ春河の声
1話アバンでの最後の謎は、春河(ハルカ)の「かーずちゃーん!」という一稀を呼ぶ声がするシーンです。
和風なBGMをバックに、春河が一稀を呼ぶ声した直後に「アの皿」の雨が空から降ってきて一稀を直撃します。
この演出はもしかすると、1話アバンの世界には「春河はいない」という可能性も考えられます。
つまり1話のアバンは何かしらの事情があって春河を失った世界の一稀に別の世界の春河が呼びかけているという意味。
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