©2018 鴨志田 一/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/青ブタ Project
原作を読んでおらず「麻衣編」のオチを知らなかった管理人は「高校生に戻りたい!」という謎の精神病に犯されております。
胸の奥底でもう絶対に取り戻せない何かが疼いている、そんな感じでしょうか。
3話にしてアニメ青ブタ盛り上がってきました。Twitterの投稿などを見ていると他のアニメとの差を感じます。
管理人と同じように、アニメから入って大ファンになった人もけっこう多いのではないでしょうか。
【無料あり】映画『青ブタ』の動画をフル視聴できる配信サービス3選麻衣の透明化の原因
麻衣編の最大の謎であった麻衣の透明化(空気化)について私なりの解説を書いておきます。
簡単に言うと麻衣の透明化は、麻衣が学校で全校生徒に無自覚に無視されていたことが原因です。
麻衣は芸能人ということもあり、クラスに馴染めず、学校の中で空気のように扱われました。
彼女自身もいつしか、存在しているのに存在していないように扱われることを望み、周囲もそれに同調しました。
そのようにして、全校生徒たちは呼吸するように麻衣の存在を無視し始めました。しかしそこに悪意はありません。
空気を吸うのと同じくらい自然に無視していたのですからね。これが無意識の無視の始まりです。
無意識の無視はさらに加速し、最後には全校生徒たちに観測すらされなくなってしまった麻衣。
そこにいるにも関わらず学校の中で観測されない麻衣は、世界から認識されない存在になってしまった。
まるで、観測されない時点では存在が確定しないシュレディンガーの猫のように。
認識されないというのは、作中では「存在していない」という状態と同義です。
そしてその認識されないという空気は、人間が意識を失う寝ている間に、人々を飲み込むようになりました。
このようにして学校内での空気化が完成しました。またどうして学校の外でもこの現象が発生していたのか?
という疑問には「麻衣自身がこの現象を学校の外にも持ち出したから」と双葉が説明していました。
麻衣は「何をするのにも芸能人の桜島麻衣として認識されてしまう世界」に嫌気がさしたのでしょう。
確かにコンビニに行くたびに「◯◯が来た」と固有名詞で認識されるのは苦痛でしかありません。
だから彼女は「自分を認識してくれない世界」を学校の外でも願い、それを成就させたということなんでしょう。
解決策は青春ブタ野郎パワー
麻衣の透明化の原因は、全校生徒の無自覚な無視が原因でした。
ということは麻衣を自覚的に認識するエネルギーが無自覚の無視のエネルギーを上回れば良いわけです。
(これに気が付いたのは双葉なので、梓川と麻衣は双葉に感謝しないといけません)
しかし通常、一人の人間が、特定の人間を自覚的に認識するエネルギーは少量です。
普通は一人の自覚するパワーが、全校生徒の無視する空気のパワーを超えることはできません。
しかし梓川は偶然か必然か、麻衣パイセンに恋をしていました。それによって、
梓川の愛の力(麻衣を認識するパワー)が全校生徒の麻衣を無視する空気のパワーを超えたことで、麻衣が全校生徒に再び認識されるようになった。
まさに梓川の青春ブタ野郎パワーが、麻衣を強制的に世界に認識させる力になったということです。
やっぱりいつの時代も、世界の中心で愛を叫ぶパワーって最強なんですねぇ(真顔)。
“空気を読む”ことを物語にまで昇華
日本人は「空気を読む」民族だと言われています。空気を読むことは悪いことばかりではありません。
例えば「空気を読む」ことが「同調」や「理解」に変換されれば前向きな力になります。
一方で「空気を読む」ことが「無関心」や「無責任」に変化すれば、それは時に暴力にもなります。
アニメ「青ブタ」の麻衣編では、そんな日本人には馴染みの深い「空気を読む」という行動に光を当てています。
もちろん現実では、空気を読んで人が消えたりはしないのですが、それだって私たちの「認識」の世界の話かもしれません。
私たちは、忙しい日々の中で、集団の空気に押し流されることなく、しっかりと大切な人を認識できているのでしょうか?
もしくは自分で自分という存在を、集団の中にあっても大切にできているのでしょうか?
そんな普遍的なテーマを考えさせられる麻衣編でした。
青ブタ3話の感想とまとめ
可愛いは正義!!!!!!ということで、麻衣編が3話で完結しました。いやーなんでしょう、この最終回が終わったくらいの感じ。
それだけ見応えのある作品だったということだと思いますが、一区切り感がハンパないですね。
冒頭でも書きましたが、空気化というテーマをこんなにもエンタメ性の高いストーリーにした原作者に拍手を送りたい。
麻衣編は終わってしまいましたが、麻衣と梓川のイチャラブデートの様子などを楽しみに4話の放送を待ちたいと思います。