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アニメ『五等分の花嫁』ネタバレ感想・考察|若者の心を掴んだ5つの理由

こんにちは、アニメ漫画ブロガーのケイ(@anime5satsu)と申します。

今回は2019年に大ヒットした『五等分の花嫁』について、本作がどうして多くのファンを熱狂させたのか?その理由について考えてみました。

私は原作をまだ最期まで読んでいませんので、この記事のネタバレ内容はアニメ1期のみに限定されています。もしよければ最期までお付き合いください。

平等で悩むヒロインはもう古い?公平さが共感を得た

©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁」製作委員会

アニメ1期11話「結びの伝説3日目」にて、三女の三玖は「風太郎に恋心を抱くこと」にためらいの感情を抱きます。

三玖の中では「五つ子は常に平等」という考えがあり、抜け駆けをするのはルール違反になると思っているのです。

ラブコメにおける『平等問題』は、親友と好きな人が被ってしまい主人公が思い悩むなど、古くから使われてきた手法です。

その後三玖は、紆余曲折をへて「結果は平等ではないが、チャンスを掴む機会は公平」という考えにいたります。

これは「あなたたちが好きにしていいのだから、私も好きにする」という「自由競争」の発想がベースになっています。

五等分の花嫁の面白いところは、平等で悩むヒロインからいち早く脱出し、公平さを重んじるところです。

周りの皆がしている(していない)から私もする(しない)という、従来の日本人的な考え方とは真逆の発想は、むしろ今の若い層の考え方に近いでしょう。

なぜなら、今の若い人たちは、昔に比べて「自己責任」で生きていくことを強く強く意識している世代だからです。(政府や大企業に期待していないのと同様に)

結果の『平等』で悩むヒロイン像がリアリティを失い、プロセスの『公平』さを重んじるヒロイン像に強い共感が巻き起こったのは、ある意味必然であると思います。

現実では病むほどの「選択」もアニメなら楽しい

©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁」製作委員会

男性はいつの時代も「女性からモテたい」と躍起になる生き物ですが、もし現実に複数の女性から好意を向けられたら、多くの男性は心を病むと思いませんか?

「誰かを選ぶ」ということは「誰かを選ばない」ということであり、誰かの好意を否定するというのは(それが最善の判断だとしても)精神的な負荷がとても大きいのです。

「選択」は誰もが欲するものですが、選択のしすぎは心を疲弊させます。つまり選択とは、その量によって毒にも薬にもなるということです。

とはいえ、現実に起こったら心を病むような毒であっても、アニメという抽象化された世界ならマイルドにその毒を楽しむことができます。

五等分の花嫁とは「選択する毒」を飲みやすくマイルドにした薬であり、だからSNS上には「やはり俺の嫁は優しいお姉さんの一花」「大人しいけど一途な三玖こそ至高」など、選択を楽しむコメントが溢れているのです。

5人姉妹✕エピローグ始まり=考察の嵐

©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁」製作委員会

本作は、主人公の上杉風太郎とヒロインの誰かが結婚した、という過去回想の形式で物語が始まります。

顔が瓜二つの五つ子姉妹、という設定によって、風太郎が誰と結婚したのかまでは分かりません。

この「風太郎が誰と結婚した分からない」という設定が、ネット上で話題となり、多くのファンを獲得しました。

ゴールが見えているとストーリーの面白みが半減しそうですが、本作はそこを逆手に取った演出に新しさがあったわけです。

単純なハーレムものではない面白さ

ラブコメといえば、主人公の男子が色んな女子から好意を向けられるハーレムものが一つの型として存在します。

本作も一見するとハーレムものですが、物語の序盤はヒロインたちからいかに信頼を獲得するかという物語になっています。

お金持ちで美人の五つ子姉妹に、成績だけは優秀な同級生の上杉風太郎が家庭教師になり成績を上げるという物語です。

これはハーレムものというよりは、一人ひとり仲間を増やし課題を解決していくRPGゲームに似ていますね。

単純なハーレムものではない「苦難を乗り越える物語」に五等分の花嫁の新しさがあったのは否定できないと思います。

大ヒットアニメ「けいおん!」にも似た狭くて深い世界観

五等分の花嫁の世界はとても「狭い」という特徴があります。この「狭い」という言葉には、否定的なニュアンスは含んでいません。

ここで言いたいのは「移動範囲が学校と自宅がメインであること」や「主要な登場人物はヒロイン5人と風太郎とその家族くらいなこと」など、作品が捉えている射程距離のことです。

しかしその「狭さ」ゆえ本作は濃密であり、5人姉妹のフェティッシュな可愛さが凝縮した世界観、を作ることに成功しています。

類似の「狭さ」を持つ作品に「けいおん!」(2009年)というアニメがありました。「けいおん!」で描かれた物語は「女子高生が軽音部でバンド活動をする」というシンプルなものです。

シンプルな物語ですが、狭いがゆえに濃密で、登場人物一人一人の個性を深く堀り下げることに成功し、大人気のアニメ作品となりました。

五等分の花嫁の「狭さ」と「深さ」は、かつて「けいおん!」が大ヒットしたように、ヒット作品の秘訣の一つだったのかもしれません。

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