© 色づく世界の明日から製作委員会
面白いアニメを観た後に「わ、わたしは、すごいアニメを見つけてしまったのでは…!?(震え)」
という謎の孤独な興奮に襲われることはありませんか?
私は今まさにその興奮の中にいます。
素晴らしい短編映画を観ているようなそんな夢心地感のある1話でした。
リズムよく上下する話の展開、アニメの世界観、キャラの設定などどれも本当に魅力的で、最高のスタート(1話)だったと思います。
瞳美が色覚を失った理由は心の病?
主人公の月白 瞳美(つきしろ ひとみ)は色覚を失っており、色を認識することができません。
ただし子供の頃は見えていたため生まれ持っての色覚障害などではない様子。ということは後天性の障害なのでしょう。
後天性の色覚障害は、脳や網膜の障害の他にもストレスなどでも発症することがあるそうです。
ここからは私の予想ですが、瞳美の色覚障害は心の病の一種、なのではないかと思います。
瞳美は幼少期の頃に母親と離別しています。理由はまだ不明ですが、これは精神的に大きなダメージだったのではないでしょうか。
また瞳は魔法の一族に産まれながら魔法が使えない、ということが公式サイトに書いてあります。
社会からは特別な目で見られる魔法使いでありながら瞳美は実際特別なことは何もできない。
そんなジレンマが幼少期の彼女を追い込み結果、心を閉ざすための理由として色覚障害を発生させた、のかもしれません。
葵の絵の色を認識できたのは
葵の絵を瞳美が認識できたのはなぜなのでしょうか?
色というのは結局は光の波長です。
葵の書いた絵の発する波長が瞳美の心の波長に合っていたから葵の絵の色が見えたのではないか?というのがわたしの考察です。
もう少し具体的に言うなら葵と瞳の境遇が似ているから、ということかもしれません。
葵は母子家庭です。母親を失って祖母と暮らしていた瞳美の境遇と似ています。
また葵は自らの絵の才能に疑問を感じており進路にも悩んでいるようです。
瞳美も魔法使いの才能が無い事にコンプレックスを感じているのは「魔法なんて大嫌い」と言っているところからもバレバレです。
つまり瞳美の心と葵の心は通じ合うものがあったのだと考えられます。
通じ合うものが無意識にあったため瞳美は葵の描く絵の色彩を感じられたのではないでしょうか。
科学と魔法の共存する世界
SFっぽい科学的な要素とファンタジーのような幻想的な要素がうまい具合に合体している世界観にも好感が持てました。
例えば、ファンタジー作品の場合、魔法を使う人というのは普段は表には出てこない人たちです。
魔力を隠していること自体が物語の定番だったりするのですが、(ハリーポッターなどがその代表)「色づく世界の明日から」の世界では、魔法使いはちょっと特殊なスキルの使える人、くらいの位置付けで、社会的な信用を得ているようです。
また瞳美がやってきた未来世界(西暦2078年)の描写も示唆が深く、面白かったです。
2078年の世界の人たちは、光の玉を体の近くに浮かせていました。
おそらく技術の進化でウェアラブルデバイスがその形を失い完全にデータだけの存在として生活に溶け込んでいるのでしょう。
2078年には現金というのは死後になっており窓には施錠のための鍵も存在しないようです。(あと、ばんそうこうも無い)
2078年ですか…確かにそのくらいの未来ならスマホなどの物理的なデバイスは姿を消しデータにアクセスするのは声だけという時代になっている可能性は十分にありえますよね。
まとめ
美しい背景や、可愛いキャラたちはP.A.WORKSさんのアニメ制作力の高さを改めて証明したと思います。
しかしそれを抜きにしてもリズムの良い話の構成、科学や魔法の世界観キャラクターたちのデザインや設定などどれも本当に魅力的でした。
今期の秋アニメの中でも絶対に見るべき作品の一つだと思います。次回以降の展開も超楽しみです。
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