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アニメ映画『未来のミライ』ネタバレ感想・考察|夏になると細田守監督の作品を観たくなる

ケイ

夏になると、細田守(ほそだまもる)監督のアニメが観たくなるよね!

カエルくん

うん、分かる。でもなんでだろうね?

ケイ

理由はよく分からないけど、たぶん細田監督のアニメ映画がすごーく健全だからかな?

カエルくん

というと?

ケイ

ほらちょうど体が弱っているときに、何か栄養のあるものを食べたくなるみたいに、精神的にも疲れてくる夏には細田監督のアニメ映画はぴったりなんだよ!

カエルくん

なるほどね!

『サマーウォーズ』(2009)『バケモノの子』(2015)など、ヒット作品を連発してきた細田守監督の最新作「未来のミライ」は、社会の最小集団である『家族』を描いたファンタジーです。

この記事では、夏の長編アニメ映画を代表するようになった細田守監督の作品の魅力や、「未来のミライ」の見どころについて解説します。

この記事は作品のネタバレを含みますのでご注意下さい。個人的にはネタバレしても楽しめる作風のアニメだと思います!

「未来のミライ」のあらすじ

(C)2018 スタジオ地図

本作の主人公は甘えん坊の男の子くんちゃん(4歳)と未来からやってきた妹のミライちゃん。

お母さんとお父さんの愛を一身に受けてすくすく育ったくんちゃんの元にある日、妹の「ミライ」がやってきます。

初めは妹の存在に喜ぶくんちゃんでしたが、大好きなお母さんがミライのことばかり気にかけるようになり、次第に妹のことを嫌いになっていきます。

(C)2018 スタジオ地図

妹のことを上手く受け入れられない日々を過ごすくんちゃんの元に、大人になった「未来のミライちゃん」がやってきます。

大人になった「未来のミライ」に導かれ時間旅行にでかけたくんちゃんは、家族の歴史やつながりを学び成長していきます。

くんちゃんの本名
映画の中でくんちゃんの本名は出てきませんが、原作小説によるとくんちゃんの本名は「太田訓」という設定になっています。両親や祖父母の名前は不明です。

「未来のミライ」のスタッフ・主題歌

スタッフ

  • 原作・監督・脚本|細田守
  • 作画監督|青山浩行、秦綾子
  • 美術監督|大森崇髙松洋平
  • 音楽|高木正勝

今作も過去の作品と同様に細田守監督が原作、監督、脚本の全てを担当しています。

この体制は監督は大変なのでしょうけど、監督の表現したい世界観が一番作りやすい体制なんだと思います。

ちなみに「君の名は。」で有名な、新海誠監督も同じように作り方をしている監督です。

背景の色彩や質感が少しジブリっぽいようにも感じますが、美術の大森崇さん、髙松洋平さんはお二人ともスタジオジブリ出身なのでそれが理由だと思われます。

音楽(主題歌ではなく作中で流れるもの)については「バケモノの子」や「おおかみこどもの雨と雪」に続いて細田守監督作品の常連である高木正勝さんです。

主題歌に山下達郎

ケイ

オープニングの「ミライのテーマ」と主題歌の「うたのきしゃ」を歌うのは山下達郎さんだね!

カエルくん

山下達郎さんの歌が入ると夏!って感じで一気に華やかになるよね

サマーウォーズ以来9年ぶりに細田監督作品に帰ってきた山下達郎さんですが、意外にも過去に仕事をした監督と再び仕事をするのはこの時が初めてだったそうです。

また同時に2つの楽曲を提供するというのも「未来のミライ」が初めてで山下さんの監督への信頼感が伝わってきます。

ぜひ公式サイトも確認してみて下さい。

「未来のミライ」のネタバレ感想・考察

細田守監督作品の全体的なテーマ

『家族』というテーマは細田作品が昔から取り扱ってきたテーマです。

例えば毎年夏になると必ず放送される『サマーウォーズ』では、ヒロイン役の少女とそれを取りまく昔ながらの大家族の絆が描かれました。

『おおかみこどもの雨と雪』では子供たちの成長と別れというテーマを、野生動物が擬人化するというユニークな方法で描いていました。

細田監督の作品は様々な切り口で『家族』を描いており、監督にとってはアニメ製作における中心的なテーマなのでしょう。

そして『未来のミライ』で描かれた家族像は、これまでのどの作品よりも現実的になったと感じます。

例えば『未来のミライ』では日本版『子育ての難しさ』がかなりリアルに描かれていますし、

特に『未来のミライ』では家でフリーランスの仕事をしながら子供の面倒を見る夫や、逆に仕事にでかけていくキャリア系の妻などが描かれ、日本社会の変化を捉えようとする監督の試みが伺えます。

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「未来のミライ」の見どころ1『家族の歴史』

また「未来のミライ」では『家族の歴史』というテーマに対して特に力を入れて描いているように感じます。

例えば主人公のくんちゃんが擬人化した犬のゆっこ(飼い犬)と会話するシーンからは、くんちゃんが生まれてくる前には、お母さんとお父さんからもっとも愛情を注がれていたのはゆっこだと気づかされます。

くんちゃんがミライに両親を取られたように、ゆっこはくんちゃんに両親を取られたという、くんちゃんの知らない歴史があるわけです。

またもっと時間をさかのぼると「おもちゃを片付けなさい!」とお母さんに叱られるくんちゃんは、実は幼い頃のお母さんにそっくりだったことが分かります。

歴史は繰り返す

というとちょっとチープかもしれませんが、私たちは大きな循環の中で生きているんだ、ということをハッとした瞬間に感じることのできる映画がアニメ「未来のミライ」なのです。

「未来のミライ」の見どころ2『子供の成長』

主人公のくんちゃんが未来世界に迷いこんだとき、『孤独の国』へ向かう不気味な新幹線に乗せられそうになるシーンがあります。

この新幹線の乗車を拒否するには、今の自分をありのままに受け入れる必要があるのですが、そこでくんちゃんは初めて自分はミライちゃんの『兄』だと心から受け入れます。

『兄』という事実を受け入れて、くんちゃんは一つ成長するのです。

また過去の世界に行ったとき、くんちゃんは謎の青年に出会います。謎の青年との交流を通して、くんちゃんは知らない世界のことを学びます。

実はその青年は亡くなったひいおじいちゃんなのですが、青年との出会いをきっかけに、くんちゃんは自分の力で新しい能力を獲得していく胆力を身につけていきます。

何かの文献で、子供は親との関わり以上に社会との関わりによって成長したり影響を受けたりする、という考察をみたことがあります。

子供は親の想像を超えたところで社会と関わり合い成長していくものだ、というのはこの映画のメッセージの一つのように感じます。

「未来のミライ」は不評だった?

アニメというダイナミックな表現が可能な空間において「未来のミライ」は少しスペクタクルに欠ける映画かもしれません。

実際、かっこいいアクションシーンはありませんし、悪役みたいなキャラクターも出てきません。言ってしまえば少し地味めの作品です。

そのせいか、夏の長編アニメ作品としては少し振るわなかったのも事実です。(参考:「未来のミライ」興行収入は前作の『バケモノの子』と比べて40%減

それでも管理人は、細田守監督が『家族』という語られ尽くしたテーマを現代社会に合わせてアップデートして、世の中に問うていく姿をこれからも応援していきたいと思います。

だってこんなにまっすぐで健全なアニメ映画を作る監督は、日本には細田守監督くらいしかいないと思うからです。

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動画配信サービス 「未来のミライ」配信状況

公式サイト

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※2019年6月27日時点の情報です。配信を保証するものではありませんのでご注意下さい。