管理人が本当に面白い!と感じたおすすめの『ラブコメアニメ』や『恋愛アニメ』を紹介します。
前半は『ラブコメアニメ』、後半は『恋愛アニメ』寄りの配置になっています。
記事は随時更新していきますので、もしよければ「何見ようかな〜」と迷った時などにまた見に来て下さい。
どれも大好きな作品ばかりなので、みなさんのアニメライフの参考になれば幸いです。
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『恋は雨上がりのように』この作品をありえないと呼ぶのはあまりに早計だ
45歳のバツイチファミレス店長に、品行方正な女子高生が恋する物語。
45歳のさえないおじさんに、女子高生が恋するわけがないだろう・・・という野暮なことを言わないのがこの作品を鑑賞するエチケットである。
この作品を「おじさんの欲望を満たすための作品」と断罪してしまうのは少し早計だろう。「おじさんと女子高生」という設定にだってリアリティがある!などど言いたいわけではない。
物語の終盤、近藤はあきらにこう言う
「お互いが自分への約束を果たしたら、その時は報告しあおう」
恋雨の素晴らしさとは「自分との約束」というテーマにある。恋は、そのテーマを動かすための素敵なギミックに過ぎない。
人は人生の中で、何度も「自分との約束」をする。ときに自分との約束は静かにやぶられる。それを知っているのは他でも無い、自分自身だ。
自分を自分で裏切ってしまった私たちは、そのあとの人生をどんなふうに生きていけばいいのだろうか?
長い人生のなかで果たされなかった「自分との約束」を、どんなふうに扱っていけば良いのだろうか?
恋雨は、そのヒントになる物語かもしれない。
『とらドラ!』ラブコメの奥深さを教えてくれる名作
学園モノには二つの系統があるように思う。一つは学校とそこで起こる出来事を主軸にした作品。もう一つは単純に主人公が学生だから学校が登場する作品。
そういう意味で『とらドラ!』は前者のタイプの作品として、エポックメイキングな作品だと思う。2020年になって見返しても色褪せない面白さがあるのがその証拠だ。
『とらドラ!』の何がすごいかというと、本当に普通の学校生活を描いているところだ。もちろん「家族」や「友情」というサブテーマも登場することで作品が豊かになっていることは否定できないが、近年の学園モノに登場するSF要素や超能力といったものは全く登場しない。
超能力やSF要素という飛び道具を使わなくても、一瞬のキャラクターの表情や言葉、キャラクター同士の想いのすれ違いを細かく表現することで、ラブコメはこんなに面白くなるんだということを『とらドラ!』は教えてくれる。
『五等分の花嫁』均質化された時代に求められる観察力
春場ねぎ先生による同名漫画のアニメ化作品。週刊マガジンで連載されていた漫画が、最終回に向けて動き出したこともあいまって、2019年に大ヒットした。
本作の特徴は、ルックス的にはほとんど同じにしか見えないヒロインたちを巧みに使い分けることで、物語の進行と謎解きの楽しさを融合させている点だろう。
さらに「ルックス」を使った遊びで視聴者を楽しませつつも、物語の本筋は、ヒロインたちの「行動」をどのくらい愛情を持ってみているか、という話に収束していく。
現代は男女の恋愛がネット上からも始まる時代である。そこには同じような「ルックス」が並んでいる。そういう意味で『五等分の花嫁』はとても“2019年的だった”と言える。
【声優】上杉風太郎:松岡禎丞/中野一花:花澤香菜/中野ニ乃:竹達彩奈/中野三玖:伊藤美来/中野四葉:佐倉綾音/中野五月:水瀬いのり/上杉らいは: 高森奈津美/上杉勇也:日野聡【スタッフ】原作:春場ねぎ(講談社「週刊少年マガジン」連載中)/監督:桑原智/シリーズ構成:大知慶一郎/キャラクターデザイン:中村路之将、雅楽雅/プロップデザイン:荻野美希、川石テツヤ/美術監督:斉藤雅己/色彩設計:油谷ゆみ/撮影監督:染谷和正(T2スタジオ)/編集:内田渉(コンクエスト)/音響監督:平光琢也/音楽:櫻井美希、田渕夏海、中村巴奈重/アニメーション制作:手塚プロダクション【放送】2019年
『からかい上手の高木さん』上手なのはからかい方だけではない
『からかい上手の高木さん』を説明するのは簡単だ。高木さんに西片がからかわれるだけのお話である。以上。潔いくらいこれだけなのだが、それでもなぜか見てしまう不思議なアニメである。
恐らく多くの男性視聴者は、自らの中学校時代を思いだすだろう。「こんな風に女子にいじられたらさぞ学校も楽しいだろうな…」という思いとともに。
ネタバレだが高木さんは西片に好意を寄せている。しかし西片に無理やり自分を好いてもらおうとか、どうにかして西片を独占しようなどとは一切考えていない。
そういう意味で『からかい上手の高木さん』は、愛し方も“上手”なのである。
【放送】2018年(1期全13話)/2019年(2期全12話)
『四月は君の嘘』人と人との繋がりを描く音楽
『四月は君の嘘』は、音楽による人と人の繋がりを描いた物語。ワンピースの作者である尾田栄一郎さんは、本作を「音が聴こえる漫画」と評し、その内容に嫉妬したとコメントしている。特にアニメでは演奏シーンに注目したい。音楽の内容が物語と連動しており、作画のダイナミックな動きとも合わさって、エモーショナルな感情をかきたてる。
奇妙な語感のタイトルにも秘密がある。「四月」とは何を表すのか、「君」とは誰なのか、そして「嘘」とは何のことなのか。ハンカチ無しには見れない最終話は必見。
『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』さなぎの季節を超えて
主人公じんたんの前に突然現われた、事故死したはずの幼馴染めんま。めんまはじんたんに叶えて欲しい願いがあるという。本作は思春期の少年少女の「成長」を描いた青春群像劇。
あの頃特有の、後悔や、嫉妬心や、アイデンティティの欠落。まるで世界の全てに否定されているような(実際にはそんなことは無いのだが)感覚に陥る、思春期という病。
誰もがその病を(なんとなく)乗り越え、大人になっていくのだが、本作ではその過程を、キャラクターたちの心の変化を丁寧に丁寧に画面に反映させることで、見事に描いている。
恋愛アニメか?と言われると確かに少し疑問が残るが、「好きだった幼馴染の女の子」が中心にいる物語という意味で、この記事に反映した。
『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢をみない』SF と恋愛アニメの交差点
『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢をみない』は、鴨志田一による同名ライトノベルのアニメ化作品。主人公・梓川咲太とヒロイン・桜島麻衣の恋愛を中心に置きながら、ライトSFとしても楽しめる作品である。
ヒロインたちが抱えるトラウマを、咲太が不器用ながらも泥臭く解決していく、というのが本作の語り口。ヒロインたちのトラウマ解決といえば『化物語』が思い出されるが、青ブタはもっとリアリティ路線だ。
いっけん荒唐無稽な「思春期症候群」をリアルに感じさせるのは、本作のきめ細かい“設定”のなせる技。タイトルから「どうせこんな作品だろう」切り捨てず、1話だけでも見て欲しい。
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