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アニメ『サイコパス3期』ネタバレ考察|ビフロスト・ラウンドロビン・コングレスマン・インスペクターの正体と伏線まとめ

※2019年12月14日(日)に更新。
サイコパス3期 8話(最終回)までの内容を考察しています。

この記事ではサイコパス3期に登場するビフロストの正体に関する考察をしていきます。

ビフロストという組織を語る上で欠かせないのが、コングレスマンと呼ばれる構成員や、彼らが使うラウンドロビンというシステムです。

またインスペクターというコングレスマンの手足となって動く人間もおり、これらのキーワードについても合わせて考察します。

この記事はサイコパス3の8話(最終回)までの内容を含んでいますので、まだ視聴していない方はご注意ください。

ビフロストとインスペクターの考察・解説

ビフロストとは、経済省がかつて開発した「パノプティコン」を秘密裏に運用し、シビュラシステムへ復讐を狙っている組織であると考えました。

なぜそのように考えるのか?順を追って説明します。
まずこの仮説に至るのにもっともインパクトがあった資料は、5話で公開された機密レベル2の梓澤康一の経歴です。

©サイコパス製作委員会

この「梓澤康一の経歴」の資料には、

  • 所属:ビフロスト
  • 職種:ファーストインスペクター

と書かれており、ビフロストやファーストインスペクターという呼び名が、公の肩書としても使われていることを示しています。

インスペクターの表の顔は監査役

インスペクターという英語は直訳すると監査役という意味です。
そしてこの監査役という仕事が、梓澤康一や他のインスペクターの表の顔と仮定すると話の筋が色々と通ります。

監査役とは、企業活動に不正がないかを独自に調査して、不正行為を正すという役目を追っています。
そして監査役は、外部機関から派遣されてくるのが一般的で、一定規模の組織には設置が義務付けられているのです。

つまり監査役の人間は、企業の経済活動に直接影響することができ、さらに様々な企業を渡り歩くことができる仕事なのです。

これでトーリや梓澤康一が様々な企業で働いては退職するということに説明がつきますし、さらに梓澤康一の経歴に堂々と「ビフロスト」とか「ファーストインスペクター」と書いてあることにも説明がつきます。

つまりビフロストとは、表向きは監査役の派遣を行う団体で、インスペクターとはそこから派遣される監査役なのではないでしょうか。

ビフロストの本拠地は省庁エリアにある

ではビフロストがどうして経済省と関わりがあるのか?
と言うと、まず一つは3話での下のカットがヒントになりました。

©サイコパス製作委員会

3話のオープニング前アバンにて、コングレスマンたちの会話があった直後のカットに、上の画像が挿入されます。
しかしこのエリアは、中心にある厚生省のナノタワーが示しているとおり、他の様々な省庁があるエリアです。

コングレスマンたちの会話となにか関係があるのか?不自然では?と思ったのですが少し考えたら分かりました。
このカットが現れた理由はただ一つ、このエリアにビフロストの本拠地があるから、だと思われます。

しかしこれでもまだビフロストと経済省の関わりは遠いです。
そこで梓澤康一の経歴がヒントになります。

梓澤康一の経歴に驚愕の事実がある

5話で明らかになった梓澤康一の経歴には驚くべき文言が2つ記されています。
一つ目は梓澤康一が執行官だったこと、そして日空航空の社員だったことです。

梓澤康一の経歴の一部を抜粋
  • 2097年11月 刑事課二係に執行官として配属
  • 2100年8月 執行官適正診断により執行官権限剥奪
  • 2100年9月 八王子矯正施設健精館 退所
  • 2100年12月 日空航空㈱ 入社
  • 2102年2月  日空航空㈱ 退職

この日空航空という会社は、サイコパス2で鹿矛囲桐斗が生まれる原因になった飛行機事故を起こした会社です。

そして日空航空が起こした墜落事故の背景には「パノプティコン」という経済省が開発した交通と銀行を管制し、そのすべてを把握するシステムの不具合がありました

パノプティコンの起こした不具合によって、たくさんの人が交通事故で亡くなり、のちにそれを「地獄の季節」と呼ぶようになります。

地獄の季節で「パノプティコン」の信頼は失墜し、システムはお蔵入りになります。
そして今でもシビュラシステムの完全な統治は続いています。

この不具合の裏には厚生省がパノプティコンの不具合を意図的に操作したという陰謀論がありました。
そしてこのとき厚生省の手駒になったのが梓澤康一では?と推察してみるとどうでしょう。

時系列としては梓澤康一は航空機の墜落事故が起こる前に執行官になっているので、つじつまは合います。

  • 2097年11月:梓澤康一が二係の執行官になる
  • 2099年5月:日空航空の事故が起こる

2099年のときには執行官だった梓澤康一が、なんらかの形で「日空航空の事故」を誘発する工作活動に関わった。
しかし、その後トカゲのしっぽ切りのような形で執行官権限を剥奪されたーー

残念ながら証拠はなにもありません。
しかし梓澤康一がインスペクターとなりシビュラの統治する社会に牙をむくのも、この説明ならば筋がとおります。

8話の追加情報:梓澤康一は過去に慎導篤志に利用されたと語っています。
本当に利用されたのか梓澤が勝手にそう思っているのかは不明ですが、少なくとも梓澤康一は厚生省時代に利用されて捨てられたというトラウマがあるようです。

ラウンドロビン=パノプティコン説

話をパノプティコンに戻すと、ようするに経済省は過去に自分たちが開発したシステムをシビュラ(厚生省)に潰されたのです。

しかし実際にはパノプティコンはラウンドロビンとして、ビフロストの手で秘密裏に運用され続けていた。

パノプティコンはかつて交通と銀行分野を監視し、統制しようとしていたシステムです。
交通の分野は失敗しその結果、鹿矛囲桐斗を生み出すキッカケになったわけですが、銀行分野がどうなったのかは2期でも語られていません。

ラウンドロビンが株価や投資などを通して社会に影響を与えていることを考えると、ラウンドロビンはパノプティコンという説はかなり有力ではないかと思います。

補足ですが、4話の中盤でコングレスマンたちが会話しているシーンがありますが、そこので裁園寺莢子は次のような発言をします。

再び私たちの存在をシビュラに知らせる結果になりかねない。(サイコパス3 第4話より引用|(C)サイコパス製作委員会)

注目すべきは裁園寺の「再び」という発言です。
これをそのまま解釈すれば「過去に一度はシビュラが活動を察知した」ということで、パノプティコンが潰された地獄の季節のことを指しているように思われます。

まとめ|ビフロストの正体とは?

8話までの内容で、ビフロストの正体をまとめると次のようになります。

ビフロストとは、経済省がかつて開発したパノプティコンを秘密裏に運用し、シビュラシステムへの復讐を狙っている組織。

シビュラシステムへの復讐というのはシステム全体への転覆を狙っているのだと推察できます。

というのは、4話「コロッセオの政争」で小宮カリナが選挙戦に勝利した時、選挙戦を裏で操作していたコングレスマンたちは「代理人格AIを民衆に認知させることが目的」と語っていました。

つまりビフロストはシビュラにとって代わるシステムの導入を見据えて、選挙を通して民衆がそれを受け入れるための下準備をしたかったのではないでしょうか。

もちろん証拠はないですが、そう考えるといろんなことへの疑問が解けるように思います。

補足|ビフロストの元ネタは地上と天界を結ぶ橋

©サイコパス製作委員会

ビフロスト(Bifrost)とは北欧の神話に出てくる用語で、意味は「神が作った地上と天界を結ぶ虹の橋」のことを指します。

1話で登場したコングレスマンたちの秘密の部屋も橋で繋がっていましたが、神話の設定を意識しているのかもしれません。

ただビフロストには「ぐらつく橋」という意味もあるようで、アニメでのビフロストの行く末を暗示している可能性もあります。

※全くの余談ですが、大ヒット映画アベンジャーズの中のヒーローの一人、雷神マイティ・ソーの母国は神の国アズガルドでした。

補足|略奪経済の復活と国際ブラックマーケット

6話「カエサルの金貨」にて代銀遙熙と裁園寺莢子の間にこんな会話がありました。

  • 裁園寺莢子「特区賛成派に転じるの?」
  • 代銀遙熙「特区は反対だよ。しかし略奪経済復活のため、ニュータウンを国際ブラックマーケットの中継点にすることには賛成だ」

代銀遙熙の言う略奪経済とは、相手から何かを奪うことで成立する経済のことを指します。
というと小難しいですが、ようするに海賊や山賊の行っていることと同じです。

弱者から金品を奪いとり、それを糧にして生きていくことを略奪経済と言います。
例えば6話でいうと、入国者の財産を没収して日本の国籍を与えるというのも略奪経済です。

国際ブラックマーケットとは、例えばメキシコでは石油をパイプラインから盗んで売っている人たちがいます。
この盗んだ石油は普通の市場では取引できません。(犯罪行為で手に入れた石油なので当たり前ですが)

しかし正式な市場には参加できないヤクザな組織などは、盗んだ石油でも欲しいと思っています。
このように何かしら違法なものを違法なものたちへ売買する場所をブラックマーケットと呼びます。

代銀はとても抽象的な言い方をしていますが、恐らくビフロストのコアとなる思想というのは

  • 効率的に富を収奪すること

であると推測でき、銀行分野を支配しようとしたパノプティコン的な発想とかぶります。

ラウンドロビンの考察・解説

コングレスマンたちは「ラウンドロビン」と呼ばれるシステムを使い、裏で犯罪行為をとりしきっています。

上ですでに結論を書いてしまっていますがラウンドロビンとはかつて経済省が開発したパノプティコンではないでしょうか。

ラウンドロビン起動時の形

ラウンドロビンが起動するとき、チェスのコマのような特徴的な形があらわれます。

ゲーム的な要素からチェスのコマ説も有力ですが、あれはパノプティコン本来の意味である監視塔のイメージではないでしょうか。

サイコパス2 第7話より引用©サイコパス製作委員会

もともとパノプティコンという英語の訳は、全展望監視システムのことを指します。
イギリスの哲学者ベンサムが、囚人を効率的に監視するために考えた理想的な監視塔のかたちです。

ラウンドロビンとシビュラシステムが似ている

ユーザー認証「法斑静火(ほむらしずか)」。コングレスマン適正ユーザーです。(サイコパス3期1話より引用)

この「ユーザー認証」や「適正ユーザー」という言葉もシビュラシステムと類似しています。
それも経済省がシビュラの対抗馬として作ったであろうパノプティコンなら説明がつきます。

ラウンドロビン=パノプティコン説がより説得力のあるものになります。

ラウンドロビンの名前の意味とは

©サイコパス製作委員会

ラウンドロビン(Round robin)とは英語のイディオムとして一般的な意味が存在しています。
その意味は次のようなものです。

Round robinの意味
  • 円形に署名した嘆願書
  • 数人の連署による申し入れ書
  • 仲間の間で回すレター
  • テニスやチェスなどの総当たり戦

恐らく上記の中でいうと総当たりでのゲーム、という概念から着想をえてつけられた名前なのではと考察できます。

ラウンドロビンの役割とは

1話「ライラプスの召命」ではラウンドロビンが自らを次のように説明していました。

議事進行ミドルウェア「ラウンドロビン」起動。(サイコパス3 第1話より引用)(C)サイコパス製作委員会

ミドルウェア(Middleware)とは、コンピュータの分野において、アプリとOS(オペレーティングシステム)の間に入る中間ソフトのことです。

例えば、世界中で最も使われているOSはマイクロソフトの開発した「Windows」で「エクセル」はその上で動くアプリの一つです。

さながらラウンドロビンとは、ビフロストというOSを拡大させるためにコングレスマンというアプリケーションからの命令で動く中間ソフト、といったところでしょうか。

コングレスマンの考察・解説

ビフロストはコングレスマンと呼ばれる謎の3人、代銀遙熙(しろがねはるき)裁園寺莢子(さいおんじきょうこ)法斑静火(ほむらしずか)の3人で構成されています。

※7話で裁園寺莢子は退場しました。

コングレスマンたちはなぜゲームをしているのか

©サイコパス製作委員会

もしラウンドロビンというシステムが完全なら、コングレスマンたちはゲームなどする必要がなく、ただラウンドロビンの指示に従っていればいいはずです。

しかしなぜかコングレスマンたちは命がけのゲームをしています。
それはなぜなのか?恐らくその理由は、効率的なリスクの分散です。

経済の動きやマーケットは完全にランダムであり、経済学者や有能な投資家でも読み切ることは不可能と言われています。

例えばもしコングレスマンたちが全員同じ判断をして同じ投資をした場合、全員で大ゴケする可能性があります。
そうなるとビフロストの存在事態が危ぶまれます。

一方でそこにゲーム性を加えて、コングレスマン同士に競争をさせると、同じ判断をする機会が減少します。
隣の人と同じ判断をしていては、いつまでたってもゲームに勝てないためです。

経済的な側面から社会をコントロールするビフロストにとっては、コングレスマン同士が別の判断で動いたほうがメリットがある、だからコングレスマンたちはゲームをしている、というのが私の予想です。

コングレスマンの意味とは

コングレスマン(Congressman)とは議会議員のことを指す英語で、特に米国議会では下院議員のことを指します。
下院と聞くと上院議員が気になりますが、上院議員は英語でSenater(セネター)です。

今のところコングレスマンという名前にどれだけの深い意味があるのかは全くもって謎です。

コングレスマンになるための選定基準は謎に包まれていますが、裁園寺莢子らが自分たちの資産をかけているような台詞があり、経済的な成功をおさめていることがコングレスマンになるための条件の一つのようにも思われます。

法斑静火の正体と目的

3話で登場した寝たきりでコードだらけの法斑の父とおぼしき老人は、法斑に「必ず勝て、そのためにお前を育てた」と発破をかけます。

そして法斑自身もこれに「必ず勝ちます」と応えています。

さらに8話で法斑静火は「私は人間を歯車だとは思っていない」という発言をしていました。
それから「ゲームは好きではない」とも語っています。

このやり取りから推察するに法斑静火の目的には2つのパターンが考えられます。

  1. コングレスマン全員を倒して父の復讐を果たし自らがビフロストの唯一無二の頂点になる
  2. コングレスマン全員を倒してビフロスト自体を解体する(破壊する)

まずどちらにしろ、代銀遙熙を倒すのは法斑静火の役目だと思われます。
そして私は2で話が進む可能性が高いように思います。

なぜなら1だった場合、法斑静火と刑事課一係の対決も描かなければならず、劇場版の尺が足りないように思うからです。
さらに映画のタイトルであるFIRST INSPECTORとも齟齬が発生するように思います。

法斑静火がラスボスなら、FIRST INSPECTORとタイトルに入れるのは少し違和感があるからです。

いずれにせよ、劇場版の公開が楽しみですね!

ケイ

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