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アニメ「キャロルアンドチューズデイ」最終回ネタバレ感想|1話〜最新話まで全話あらすじと感想

ボンズ制作の音楽アニメ「キャロル&チューズデイ」が最終回を迎えました。

ケイ

キャロル&チューズデイ、全何話なのかな?と思いましたが全24話の物語でしたね。

最終回、ラストの7分間はセリフがなく、音楽とキャラクターたちの表情で全てが構成されています。

それでもしっかりラストを気持ちよく終わることができるのは、一重に渡辺監督やスタッフさんの素晴らしい仕事のおかげなのでしょう。

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キャロルアンドチューズデイ24話(最終回)ネタバレ|ラストソングMother奇跡の7分間

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

キャロル&チューズデイ最終回のあらすじ

アンジェラの前に現れたタオは、ずっと隠していたある秘密を語り始める。その頃、キャロルとチューズデイは楽曲「Mother」をついに完成させていた。 大晦日当日、キャロル&チューズデイの始まりの場所・火星移民メモリアルホールに、火星中の様々なアーティストが極秘に集結してくる。 そして、のちに火星の歴史に刻まれることとなる「奇跡の7分間」の幕が上がるのだった。

セリフが無い7分間はアニメ的にも奇跡

キャロル&チューズデイが作ったラストソング「Mother」に合わせこれまで作中で登場したキャラクターたちも登場します。

最後は本当にアニメの7分間を使って全員で「Mother」を歌うのですが、その間ずっとセリフなどはありません。

その代わり、フローラを見守るガスの表情や、チューズデイを優しく見つめる母ヴァレリーと兄スペンサーなど、

言葉を使わなくても心は伝えることができるんだと教えてくれた奇跡の7分間でした。

キャロルアンドチューズデイ23話ネタバレ|最終回のテーマ「音楽と自由」に向けて

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

キャロル&チューズデイ23話のあらすじ

母・ダリアが亡くなり、精神的に追い詰められたアンジェラもマーズ・グラミーの舞台で倒れてしまう。一方、ヴァレリー大統領候補の掲げる表現規制に反対するスキップ達ミュージシャンが次々と逮捕されていく。そんな中、キャロルとチューズデイは、ガス、ロディ、アーティガン達に火星中のミュージシャンを誘い一つの歌を歌うことを提案し、それぞれが実現に向け奔走する。そして二人は、アンジェラにも参加してほしいと願うのだが…。

アメリカ社会では自由と音楽はズブズブの関係

仲間と共に「表現することの自由」を手に入れるため動き出したキャロル&チューズデイ。

この流れはアメリカの歴史を強く意識しており、例えばアメリカ音楽の元祖であるブルースやジャズは、差別されてきた黒人の音楽が源流です。

その後生まれたヒップホップがアメリカの中で拡大したのも、1980年代の荒んだアメリカ社会の中で、社会的地位の低い人たちから人気を得たからです。

まさにキャロル&チューズデイの中で言うところの「移民」がそれに当たります。アメリカの中では常に「音楽と人権」は切っても切れないズブズブの関係にあるのです。

ケイ

グローバルに売れるアニメを意識するなら、最終回でこのテーマを扱うのは必然といえるかもしれません。

キャロルアンドチューズデイ22話ネタバレ|最終回“奇跡の7分”に向け深まる二人の絆

キャロル&チューズデイ22話のあらすじ

マーズ・グラミーでキャロル&チューズデイは、憧れのクリスタルと共演することになった。何を歌うべきか迷う彼女たちにクリスタルは、闇の中でも一筋の光となるような歌が必要だと語る。そこから新曲作りに悪戦苦闘する毎日が始まった。マーズ・グラミーの本番日は、キャロルの誕生日であるクリスマス。その日の朝、アンジェラはダリアが入院する病院にいた。いよいよ、マーズ・グラミーの幕が上がる。

今度こそ出来たハッピーバースデートゥーユー

マーズグラミーの前日、キャロルにバースデープレゼントを渡すチューズデイ。

前回キャロルがチューズデイの誕生日を祝おうとしたときは、マーズブライテストの期間中でした。

そのときは上手く誕生日を祝えなかったキャロルでしたが(それは半分はチューズデイのせいでもあった)今回は違いました。

キャロル&チューズデイ22話は二人の成長と絆が深まってきたことを感じる、素晴らしいストーリーでした。

ケイ

ちなみにこのときのチューズデイの歌がめっちゃ上手いのも注目ポイントです笑

キャロルアンドチューズデイ21話ネタバレ|アメルの演出は米国で起きた実際の事件

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

20話で捕まったラッパーのアメルは、監獄の中からMVを撮影してネットで動画を配信。内容はキャロルへの感謝と愛情を表現したラップでした。

実はアメリカでは実際に受刑者が刑務所内でラップを撮影し、それがネットに投稿されるという事件が2015年に起こっています。

受刑者のラップ動画、ネット投稿で米当局が調査

今回のアメルの様子もアメリカ社会を意識した演出だったように感じますし、副題の「It’s Too Late」(キャロル・キング)も意味深です。

It’s Too Lateは弾き語り感覚とジャズ風の演奏がマッチした、アメリカの女性シンガー・ソングライター、キャロル・キングの代表曲の一つ。

ケイ

アニメの中では、キャロルとアメルに関して「It’s Too Late」と言っているようにも捉えられますね。

キャロルアンドチューズデイ20話ネタバレ|実際のグラミー賞もラッパーを表彰

サイドニアフェスで評判が上がり、マーズグラミー賞にノミネートされたキャロル&チューズデイ。

このマーズグラミー賞はアメリカで毎年発表されるグラミー賞の授賞式を意識していると思われます。

2019年のグラミー賞ではラッパーで俳優のチャイルディッシュ・ガンビーノ「This is America」が史上初の楽曲賞とレコード賞を受賞しました。

ケイ

20話で捕ったキャロルの友人のアメルもラッパーでした。このあたりはアメリカ音楽の流れを意識していると感じます。

キャロルアンドチューズデイ19話ネタバレ|タオはどうしてアンジェラを助けたのか?

ストーカーの被害に苦しむアンジェラ。19話ではいよいよやばくなってきたストーカーをタオが撃退します。

このときのタオの様子は、少し謎なのですが、最終回で明かされるタオとアンジェラの繋がりを考えると自然です。

19話ではサイドニアフェスでのアンジェラとアーティガンのコラボステージが披露されます。

それに呼応するように自分たちのステージを全うするキャロルとチューズデイも見どころです。

キャロルアンドチューズデイ18話ネタバレ|チューズデイの恋と選挙屋ジェリーの暗躍

18話では一人の少女の恋の始まり、驚き、落胆、失恋までが豊かな表情で描かれます。

基本的にあまり恋愛要素の無いキャロル&チューズデイでしたが、この18話は最初で最後の恋愛に関する話でした。

赤くなったチューズデイの表情や、最後の泣き顔にスタッフさんの愛を感じる丁寧な作画です。

物語としてはキャロル&チューズデイがサイドニアフェスへの出演を獲得。復活したアーティガンとタオのやり取りもユーモアがあって面白かったです。

ラストではチューズデイの母ヴァレリーが選挙屋ジェリーの画策によりどんどんと悪い方向に進んでいきます。

キャロルアンドチューズデイ17話ネタバレ|WHO AM I?は最終回にも繋がるテーマ

17話の主人公はアーティガン。全てを失った男アーティガンの再生が描かれます。

壮大なブーメランだったアーティガンの「WHO AM I?」

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

久しぶりに登場したアーティガンでしたが、金も名誉も失いホームレスのような生活を送ります。

そんなアーティガンに優しくしてくれたのがロディとかつて馬鹿にしていたキャロル&チューズデイというのは皮肉ですね。

全てを失ったあとに見る「WHO AM I?」は以前よりもなぜかメランコリックです。きっとこれまでのイキりは全て17話のためのブーメランだったのでしょう。

そしてラストで精神的に復活したアーティガンが組みたいと言ったのはアンジェラ。タオがどうしてアーティガンにアンジェラを貸し出した不明ですが、アーティガンとアンジェラの歌は楽しみです。

17話タイトル「Head Over Heels」の意味

17話のタイトルは「Head Over Heels」は1980年代のイギリスで活躍した二人組ロックバンドTears For Fears(ティアーズ・フォー・フィアーズ)のシングル曲の名前です。

この曲はシンセサイザーを使った曲で、17話のアーティガンがキャロルのキーボードを使って音楽を作っていたのとかかっているんでしょう。

それから「head over heels」は英語で「まっさかさまに落ちる」という意味があります。これはアーティガンのことを言っているのだと思われますね。

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

この「落ちる」というニュアンスから「head over heels」で「恋に落ちてメロメロになる」という別の意味も存在します。

アンジェラを追うストーカー男にもこの「Head Over Heels」のタイトルの意味がかかっているのかもしれません。

キャロルアンドチューズデイ16話ネタバレ|フローラ再生は最終回への伏線でもある

16話は一見フローラの回ですが、むしろガスの過去が深堀りされ物語を厚くするような素晴らしい回でした。

フローラ登場(声優:林原めぐみ|歌:Jessica Korpov)

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

16話ではガスが見出したかつての歌姫フローラが登場。声優はエヴァンゲリオンの綾波レイでおなじみ林原めぐみさんです。

ただしフローラの歌「Give you the world」の歌声はJessica Karpovさんが歌っています。

正式な名前はJessica Ashley Karpovで日本語ではジェシカ・アシュリーで検索した方が多くヒットしますね。

深堀りされたガスの過去と人となり

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ガスは性格的には自堕落ですが、本当に音楽の才能を見抜く天才だったことが分かるエピソードが良かったですね。

ガスを捨て成功を勝ち取ったかに見えたフローラですが、群がってくる闇を払いきれなかったようです。

多くのものを失ったフローラは最期にガスの元に戻りたかった。でも自らガスを裏切ったため言い出せなかった。

後半戦に入ってからなんだか脚本が全部良いですね…脚本陣は変わっていないようなので単純に物語が動き出したからでしょうか。

フローラの歌をキャロル&チューズデイがカバーするのも「想いが繋がっていく」という演出になっており胸が熱くなる展開でした。

キャロルアンドチューズデイ15話ネタバレ|伝説の歌手との交流も最終回への一歩

キャロル&チューズデイの音楽的なテーマを全面で語ってくれたような15話「God only knows」では、生きる伝説のアーティスト、デモンズの自宅にキャロルとチューズデイが招待されます。

生きる伝説デズモンド(声優:山寺宏一)の名言

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

15話に登場したデズモンド(CV:山寺宏一)はキャロル&チューズデイのテーマを視聴者に語る役割として登場したようなキャラクターです。

デズモンドの声優はエヴァンゲリオンの加持リョウジ役などでおなじみの山寺宏一さん。山寺さんが声優をするとどうしてこんな意味深なキャラクターになるのか。

次々に名言じみた台詞を言うのがデズモンドの特徴です。彼の放った名言をいくつかピックアップしてみましょう。

“生き物には体の栄養だけじゃなくて、心の栄養が必要でしょ?音楽は大切な心の栄養素なのに、最近の音楽ときたら毒にしかならないようなものばかり”

“全ての人に伝えようなんて思わなくていいの、本当に思いを伝えたい人は一人でいい”。届かなくても構わない。もしその思いが本物なら必ずたくさんの人が共感してくれる”

これは作中では直接言われていませんが、恐らく心の栄養を失った人たちとしてバレリーのような排他的な人間を描いているのでしょう。

デズモンドの歌を背景にバレリーが破滅的な選挙公約を掲げる15話の演出の意味というのも、そういう意図があるわけです。

デズモンドの両性具有とは?

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

両性具有とは男女両方の性質を持った人で、その定義は実際にはかなり曖昧です。

男性の体が次第に女性的な状態になっていくことを指すことが多いようですが、それも一つの見解にすぎません。

ギリシャ神話の世界に出てくる両性具有の存在には手足が4本、性器が2つあったとされています。

それを神ゼウスが分断して生まれたのが今の男と女の始祖なんだとか(伝説上の話です)

デズモンドが作中で言っていた「探してた半身」とはこのギリシャ神話の話の引用だと思われます。

キャロルアンドチューズデイ14話ネタバレ|これは神回!父と娘の物語

伝説のプロデューサー・トビーを求めてスラム街でのゲリラライブを行ったキャロル&チューズデイ。トビーは口の悪いプロデューサーでしたが、キャロル&チューズデイの音楽を一応認めてはくれたようです。

AIを描くことで浮き彫りになる作品のテーマ

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

AIによる選挙戦のコンサルティングや、AIによるアンジェラの歌の再現など、14話ではAiによる意思決定が随所に描かれていました。

タオのプロデュースやバレリーの選挙戦などを見る限り、キャロル&チューズデイという作品の中でAIは仮想敵です。

そして、AIと対立する概念として描かれているのが「共生」や「繋がり」や「自然」というキーワードでしょう。

キャロル&チューズデイは活動の中でどんどん仲間を増やしていきますが、アンジェラがずっと孤独なのもその一つですね。

ダンとキャロルの会話は神シーン

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

コインランドリーにいた男性、ダンの正体がキャロルの父だったことが判明した14話。

肩越しにチューズデイに語りかけるダンは「許してくれ」とも「俺が父親だ」とも言いません。

朝焼けの曖昧な光がただただ綺麗で、カメラワークもどこか情緒的です。

もともと家族について深い悩みを抱えていなかったキャロルですが14話のラストはグッときました。

ダンの話によればキャロルの母親は死んでしまったようなので、これでキャロルの家族関係の伏線はすべて回収されきったことになります。

残るはチューズデイの母親との確執をどのように最終回に向けて昇華させていくのかが今後の見どころでしょう。

キャロルアンドチューズデイ13話ネタバレ|最終回へ向けて走り出した後編

前半の山場であるオーディション番組マーズブライテストが12話で終わり物語は後半戦に突入します。OPとEDも新しくなり、クライマックスに向けて動き出した13話では情報量が増えてきた印象があります。

華々しいアンジェラとスラム街のキャロル&チューズデイ

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

アンジェラの鮮烈なデビューで見応えのあったAパート。アンジェラは記者会見で新曲をお披露目し圧倒的な知名度を武器にスターへの階段を上がっていきます。

対照的にBパート、条件面での制約を考えたガスはレコード会社と二人の契約を拒否します。

キャロル&チューズデイがオーディション番組の後に最初に歌うステージは不法移民の住むスラム街。

華やかなアンジェラと泥臭いキャロル&チューズデイの両者が美しく対比したストーリー構成でした。

13話のタイトル「Walk this way」も両者がそれぞれの方向性で進んでいくことを示しているのでしょう。

不法移民の火星外への退去

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

13話ではチューズデイの母であり火星の大統領候補であるバレリーが登場するシーンが急激に増加。

前半では殆ど登場しなかったバレリーが急に出てきたのは、彼女も最終回に向けたポイントになって来るキャラクターだからでしょう。

最終回に向けたキーとなる要素は2つあります。それは大統領選挙と不法移民です。今回、キャロル&チューズデイが「Army of two」を歌ったスラム街は不法移民の街。そして大統領選挙でバレリーは「不法移民の火星外への退去」を掲げています。

恐らく今後、不法移民を含めた移民全体に軸足を置くキャロル&チューズデイとバレリーの排他的な政策が何らかの形で対立し、それが最終回で解決されるという展開になっていくのではないでしょうか。

キャロルアンドチューズデイ12話ネタバレ|前編パートの最終回的な位置付け

オーディション番組「マーズブライテスト」の決勝戦当日、連れ去られたチューズデイを助け出しにキャロルはハーシェルシティに向かいます。

兄スペンサーの力を借りて脱走することに成功したチューズデイはキャロルと再会し、アンジェラの素晴らしいパフォーマンスに湧き上がる会場へ向かいます。

それぞれの孤独を乗り越える登場人物たち

12話は孤独を乗り越えるということが各自の音楽を通じて描かれた回だったように思います。

まずアンジェラの決勝戦の曲は「LIGHT A FIRE」という曲でしたが、この曲は一貫して孤独を断ち切るということを歌っていました。

Loneliness. You tide around my wrist. I was born to break this chain.(孤独。あなたが手首にまきついている。私はこの鎖を断ち切るために生まれた。)

このパフォーマンスの後、アンジェラは11話で一方的にアンジェラがブチ切れしたケイティとも理解し合えたようです。

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

ケイ

ここはとても良いシーンだったよね

またキャロル&チューズデイの「The Loneliest Girl」も題名の示すとおり孤独な少女の気持ちを歌っています。

演奏後、「The Loneliest Girl」に会場で一番心打たれていたのがアーティガンだったのも粋な演出です。(泣いてる)

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

余裕のコメントもできなくなったアーティガンですが、「The Loneliest Girl」で何か過去のことを思い出したのかもしれません。

キャロルアンドチューズデイ11話ネタバレ|キャロルが移民なのは最終回にも響く話

利き手が負傷し使えなくなってしまったチューズデイはギター無しの楽曲で準決勝に挑みます。

可能性を感じられる二人の演奏が審査員の心を動かしたのか、キャロルとチューズデイは準決勝を突破することに成功します。

しかし準決勝の帰り道、母親の息のかかった男たちにチューズデイは連れ去られてしまい…

難民として火星に来たキャロルの過去

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

キャロルは幼少期難民として地球から火星に来て両親に捨てられた過去を持っています。

審査員の一人ベニートがキャロルに幼少期のことをわざわざ尋ねるシーンは、第2クール以降の伏線になってきそうです。

キャロルが自分の過去にコンプレックスを持っているような描写はここまで作中ではありませんし、むしろ既に乗り越えているような快活さがあります。

第2クール以降にはデビューを果たしたキャロルの元に両親が現れる、というような展開があるかもしれません。

キャロルアンドチューズデイ10話ネタバレ|タオの真意は最終回への長い伏線

10話はオーディション番組「マーズブライテスト」の準決勝が描かれました。

準決勝の組み合わせは「アンジェラ vs GGK」と「キャロル&チューズデイ vs ヨシュア」。

アンジェラはタオの作戦変更が功を奏しGGKに勝利します。

一方出番を控えたチューズデイは利き手を負傷してしまいます…

タオは本当はAIを信じきっていない説

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

タオは会場でGGKのパフォーマンスを観てアンジェラの曲をとっさに変更します。そしてその理由は「勘(かん)」でした。

前回はキャロルとチューズデイが「AIを使わずに曲作りしていること」を何度も確認していたタオ。

そして今話ではダリアが「アンジェラが優勝ですね!?」と問うてもノーコメントで去っていきます。

もしAIを信じ切っているなら「アンジェラの勝ちは絶対だ」と言って帰りそうなものですが、そう言わずに無言で立ち去ります。

この一連の流れはタオはAIを信じ切っているわけではないということを示唆する演出(伏線)のように感じますね。

またタオは5話でヘッジファンドの帝王シュバルツの元に行った際、「人間に興味の無かったお前が」という皮肉めいたコメントをされてもいます。

これはタオの中で何か「人間に興味を持つ事件があった」ということで間違いないと思いますし、物語のキーポイントにもなってきそうです。

キャロルアンドチューズデイ9話ネタバレ|力強いアンジェラの歌に聞き惚れる

9話では8話に引き続き、オーディション番組「マーズブライテスト」の様子が描かれます。内容としてはまさにアンジェラ回だったと言えそうです。

アンジェラ「Move Mountains」の意味

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

9話のメインはアンジェラのパフォーマンスだったと言っても過言ではないでしょう。

今回アンジェラが歌った曲のタイトル「Move Mountains」には英熟語で「奇跡を行う」や「あらゆる努力をする」という意味があります。

歌詞の内容はというと「あなたがそばにいてくれれば、私はなんだってできる」という内容。

誰かと強い信頼関係を築きたい(承認されたい)というアンジェラの心を写したような歌詞が特徴的です。

アンジェラの曲はこれまで登場した劇中歌と違い、非常にポップでノリの良い曲でした。

キャロル&チューズデイのカントリー調の曲と対比させることでより印象深くなりますね。

そしてアンジェラの歌を歌っていたのはAlisa(アリサ)さんというアーティストの方です。

パッと見は日本人に見えますが英語の発音やプロフィールを見ると海外での生活が長いアーティストのようです。


Alisa (アリサ):1998年9月28日英国生まれ。メルボルン大学の現役大学生。2017年、映画監督堤幸彦氏との出会いにより「SPECサーガ完結篇『SICK’S 恕乃抄』~内閣情報調査室特務事項専従係事件簿~」の主題歌に作詞・作曲そして自演の「walls」が抜擢。

Alisaさんはこれまで日本のメディアにはあまり露出してなかったようですが、キャロル&チューズデイの公式サイトの紹介によると「Walls」「For Shirlz」という2曲をリリースしています。

キャロルアンドチューズデイ8話ネタバレ|C&T嫌いのアンジーは最終回への伏線に

8話ではオーディション番組「マーズブライテスト」の決勝トーナメントの様子が描かれます。

無事一回戦を突破したキャロル&チューズデイですが、アンジェラには目障りな存在に映ったようです。

また終盤に問題児になりそうな新たな登場人物シベールは、熱烈なファンだと言ってチューズデイに接近します。

アンジェラがキャロルとチューズデイを嫌う理由

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

8話ではついにキャロル&チューズデイとアンジェラが出会いました。

キャロルとチューズデイの歌を控室で聴いていたアンジェラ「あんたたちの歌、嫌い」と二人に言い放ちます。

人間が他人を嫌いになる時って2つのパターンがあります。一つは同族嫌悪です。

これは自分の中の嫌なところを人の中に見ることで他人を嫌いになる心の作用です。そしてもう一つは願望憎悪です。

願望憎悪とは自らが過去に望んだけど手に入れられなかったことを手に入れている人を見た時に、その人を嫌いになることで自己を正当化する心の動きです。

例えばお金持ちを見て「あいつは成金」などといって嫌悪している人っていますよね。こういう人は典型的な願望憎悪の人です。

本当は自分もお金持ちになりたかったのですが、なれなかった自分を認めたくないので、お金持ちの人を否定することで自分の心を守ってるというわけです。

前置きが長くなりましたが、今回のアンジェラの悪態は「願望憎悪」なのでしょう。

例えばキャロルとチューズデイは自分達で作詞作曲をして、実力でオーディションの予選を勝ち上がってきました。

一方でアンジェラは歌もプロモーションもタオにお膳立てしてもらい、予選にも参加していません。

プライドの高いアンジェラがそのことを完全に肯定して受け入れているとは考えにくい。

なので「周囲の力ではなく自力で這い上がってきた素人」にイライラしてしまうし、コンプレックスを感じてしまうのでしょう。

なんとなく最終回に向けてはアンジェラがキャロル&チューズデイの生き方に感化されて、母親の支配から独立する道も見えてきましたね。

キャロルアンドチューズデイ7話ネタバレ感想|母(Mother)を乗り越えるには

7話では主人公二人がオーディション番組「マーズ・ブライテスト」の地方予選に参加する様子が描かれました。

オーディション番組の様子はコミカルに描かれ、純粋に見ていて楽しかったですね。一方で、7話では本作のテーマの一つが浮き彫りになってきたようにも思います。

親の呪縛を乗り越えること

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

アニメ作品において「親」や「家族」が好意的な描かれ方をされないのはよくある展開です。

キャロル&チューズデイ7話でも「親を乗り超えること」が一つテーマとして示唆されました。

  • チューズデイ→親からの愛情不足
  • キャロル→親に捨てられた過去
  • ジェシカ→親からの暴力

三者三様に「親」に対して悩みやコンプレックスを持っているのが7話では強調されました。

ここから想定される最終回の展開としては、「親との和解」がありえそうです。

親との関係は使い古されたテーマではありますが、普遍のテーマであり物語のドライバーになります。

親の愛情不足がキャラクターを突き動かすアニメの元祖といえば「新世紀エヴァンゲリオン」が思い出されます。

主人公の碇シンジは父親への承認欲求からエヴァに乗り続けることを決意し、ヒロインのアスカも母親からの愛情不足が強気な性格の根底にあります。

親という伏線をキャロル&チューズデイではどのように展開させていくのか楽しみです。

キャロルアンドチューズデイ6話ネタバレ感想|最終回でも重要なクリスタルが登場

物語全体の4分の1が終了。火星最大の音楽フェス・サイドニアフェスに偶然出場することになったキャロルとチューズデイの様子が描かれます。

クリスタルやスキップとの出会いはスター誕生の布石

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

サイドニアフェスで悔しい思いをしたキャロルとチューズデイですが、スキップやクリスタルという大物アーティスト二人の目に止まっています。

大物のスキップやクリスタルがキャロルとチューズデイのことを認め、スターに押し上げてくれるような存在になるのかもしれません。

スターの誕生と言えば2018年にレディ・ガガ主演で「アリー/スター誕生」という映画がヒットしました(公開初週の興行収入が4,200万ドル(46億円))

この「スター誕生」という映画、実は4回目のリメイクで、初代「スター誕生」は1937年の映画です。その後1954年、1976年にもリメイクされています。

スター誕生系の話に共通するのは「素人がスターになるために辛い別れを経験する」ということです。

キャロルアンドチューズデイでもその系譜を踏んでいくのか、それとも全く別の毛色で攻めるのか今後の展開が楽しみです。

キャロルアンドチューズデイ5話ネタバレ感想|兄スペンサーが無駄にかっこいい

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

イデアでのMV撮影に失敗した一行はあらゆるコネを使ってなんとか世に出る方法を模索します。

ロディが旧知のライブハウスオーナーへ懇願してくれたおかげもあり、二人はライブハウスでの1曲限定ライブを行います。

そのころチューズデイの兄スペンサーは妹を探しにアルバシティに来ていました。

捜索の末、妹のライブを観たスペンサーは妹のイキイキとした姿に感銘を受け、静かにハーシェルタウンに戻っていくのでした。

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アニメ『キャロル&チューズデイ』5話ネタバレ感想・考察|チューズデイとアンジェラの対比が絶妙だった

キャロルアンドチューズデイ4話ネタバレ感想|ギャグ回!ガスの元妻とAIロボ

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

売れっ子アーティストとのコラボ作戦に失敗した一行は、激安AIロボ「IDEW(イデア)」でMV撮影を試みます。

4話はほのぼのギャグ回。と見せかけてガスの過去を深堀りする回であり、性のマイノリティについても触れる回です。

キャロルとチューズデイを応援してくれることになるガスの元妻ラリーが語る過去のガスとは・・・

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アニメ『キャロル&チューズデイ』4話ネタバレ感想・考察|スリラーのオマージュMV?気持ちのいいギャグ回

キャロルアンドチューズデイ3話ネタバレ感想|壮大なブーメランが放たれた

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

キャロルとチューズデイは半ば一方的に自称敏腕マネージャー・ガスと手を組むことにします。

ガスの(ほぼロディの)アイデアで、売れっ子DJのアーティガンに売り込みをかけることになったキャロル&チューズデイ。

二人の売り込み作戦は見事に失敗。加えて自宅を破損してしまったためアーティガンとの遺恨を残すことになります。

二人の売り込みを枕営業と罵るアーティガンですが、この時の因縁が後に彼の人生にも大きな影響を及ぼすとは、アーティガン自身もまだ予想だにしないのでした。

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アニメ『キャロル&チューズデイ』3話ネタバレ感想・考察|劇中曲”Round&Laundry”とタイトル”Fire and Rain”を考察

キャロルアンドチューズデイ2話ネタバレ感想|最終回の会場になった火星移民ホール

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

大物プロデューサー・タオの元で歌手活動をスタートさせたアンジェラ。

一方自分たちの曲を大きなホールで歌う計画を実行するためキャロルとチューズデイは移民ホールで無許可の演奏を行います。

AIプログラマーのロディが拡散した二人の動画はまたたく間に広がり、自称敏腕マネージャー・ガスの目に止まることに。

火星の歴史を変える4人の出会いがSNSの拡散などを利用してリアルに描かれる脚本はリアリティを感じます。

キャロル&チューズデイ2話の詳しい感想・考察はこちら
アニメ『キャロル&チューズデイ』2話ネタバレ感想・考察|タオの正体や過去が物語のポイントか

キャロルアンドチューズデイ1話ネタバレ感想|Girl meets Girl 二人の出会い

©ボンズ・渡辺信一郎/キャロル&チューズデイ製作委員会

シンディ・ローパーに憧れる田舎育ちの箱入り娘、チューズデイが家出するところから始まる第1話。

寝台列車の動物用の車両に乗り火星の首都アルバシティに向かうチューズデイはさながら「魔女の宅急便」のキキを彷彿とさせますね。

なんとかアルバシティについたチューズデイですが、持ってきた荷物を盗まれるなど早速都会の洗礼を受けます。

孤独感に押し潰されそうになるチューズデイは橋の上で切ないメロディを奏でる少女キャロルに出会い・・・

キャロル&チューズデイ1話の詳しい感想・考察はこちら
アニメ『キャロル&チューズデイ』1話ネタバレ感想・考察|最高!キャロル&チューズデイvsアンジェラ&タイの構図

キャロル&チューズデイを制作したボンズとは?

キャロル&チューズデイはBONES(ボンズ)という今年20周年を迎えるアニメ制作会社が行っています。

最近のボンズ作品では「僕のヒーローアカデミア」や「文豪スレイドックス」が大ヒットしました。過去のオリジナルアニメでは「交響詩篇エウレカセブンセブン」や「DARKER THAN BLACK」などを生み出したのもボンズです。

アニメにしかできない表現を磨き上げてきたボンズの20年の集大成がキャロル&チューズデだと言っても過言ではないでしょう。ボンズの最新アニメを探すならdアニメストアのタグ検索機能が便利です。使ったことのない人は一度試してみて下さい。

dアニメストア公式 >>

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